大好きな砂川涼子さんのソプラノ・リサイタルを聴きに行きました。

 

 

砂川涼子 ソプラノ・リサイタル

(紀尾井ホール)

 

ソプラノ:砂川 涼子

バリトン:上江 隼人

ピアノ:園田 隆一郎

 

ヴィヴァルディ/歌劇「ジュスティーノ」より“喜びと共に会わん”

ヴィヴァルディ/歌劇「ポントの女王アルシルダ」より“私はジャスミンの花”

ヘンデル/歌劇「セルセ」より“喜び満ちて小川は”

ヘンデル/歌劇「リナルド」より“なんて素敵な喜び”

中田喜直/さくら横ちょう

別宮貞雄/さくら横ちょう

ドナウディ/「古典様式による36曲のアリア」より

 私は望みを失ってしまった

 いつかまた君に逢えるだろうか

 私は心に感じる

ロッシーニ/「ヴェネツィアの競艇」

 第1曲 競艇前のアンゾレータ

 第2曲 競艇中のアンゾレータ

 第3曲 競艇後のアンゾレータ

 

モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」より“おいで下さい、膝をついて”

ドニゼッティ/歌劇「ドン・パスクワーレ」より“準備はできたわ”“天使のように美しい”

グノー/歌劇「ファウスト」より“宝石の歌”

ビゼー/歌劇「カルメン」より“恐くないと言ったけれど”

プッチーニ/歌劇「ラ・ボエーム」より“あなたの愛の呼ぶ声に”

プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」より“氷のような姫君”

 

 

 

私は日本の歌手では森麻季さんと砂川涼子さんが大好きです。森麻季さんはリサイタルがよくあるので、聴きに行っては大いなる感動に包まれていますが、砂川涼子さんは藤原歌劇団を始めとしたオペラ公演が中心。リサイタルはあまり見かけません。ということで、大ファンの私も今回が初めてのリサイタル。とても楽しみです!

 

 

そして聴き終えた感想は…、

 

 

やっぱり砂川涼子さんの歌は最高!!!魂の歌の連続に感動の嵐!!!

 

 

いや~、素晴らしいリサイタルでした!私は砂川涼子さんの歌声が本当に好きなんです。凜としていて少しもの悲しげな声色。とくに短調の悲しみのアリアにピッタリです。そしてこの方はいつも全力投球。スリリングさをも感じる感動的な歌ですが、歌自体は音程が常にピタッと決まって本当に見事。しっかりとしたスキルに支えられた、でも技巧を一切感じない素敵な歌です。

 

 

前半はヴィヴァルディやヘンデル、砂川涼子さんにしては珍しい演目が並びます。これらの歌も見事に歌いこなします。そして、砂川涼子さんの日本の歌は初めて聴きましたが、日本の歌も素敵ですね。

 

前半のハイライトはロッシーニ/ヴェネツィアの競艇。これは演技付きで歌われていましたが、砂川涼子さんは真っ直ぐ立って歌うよりも、演技を付けながら歌う方がより雰囲気が出ます。きっと根っからのオペラ歌手なのでしょう。園田隆一郎さんのピアノも含め、素晴らしいロッシーニでした!

 

 

後半は砂川涼子さんのオペラの得意の歌が並びます。ドン・パスクワーレは先日、新国立劇場の公演を観たばかりですが、砂川涼子さんによる、とても可愛らしいノリーナでした。新国立劇場のハスミック・トロシャンさんのノリーナはとてもコケットでしたが、砂川涼子さんのノリーナは、コケットになりそうでなり切らないところがまたいい!(笑) コミカルな演技もとても上手い。

 

ファウストの「宝石の歌」は森麻季さんの十八番で、軽やかで見事なコロラトゥーラを聴かせますが、砂川涼子さんのマルグリートはよりしっとり目の、情感のこもった歌。もしかすると、そのうち舞台で観ることができるのかも?

 

そして、最後はカルメンのミカエラのアリア、ラ・ボエームのミミのアリア、トゥーランドットのリューのアリアと、砂川涼子さんの十八番のアリア3連発!これがもう素晴らしいのなんの!特に、ミカエラの第3幕のアリアは、歌といい演技といい容姿といい、これ以上のミカエラはおよそ考えられない、と思えるくらいに素晴らしい!掛け値なしに世界一のミカエラだと思う。7月にオペラで観たリューもさすがの歌でした!

 

 

そして、アンコールは何とヴェルディ/ラ・トラヴィアータ第2幕!上江隼人さんのジェルモンとの2重唱です。砂川涼子さんのヴィオレッタは2回オペラで観ましたが、第2幕が一番合っているように思います。今日も悲痛な歌と迫真の演技、見事なヴィオレッタで大いなる感動!大喝采を浴びていました!最後は砂川涼子さんが感極まっていたのも印象的でした!

 

 

(以下、砂川涼子さんのミカエラとリューとヴィオレッタをオペラで観た時の感想記事)

 

(参考)2017.1.28 ビゼー/カルメン(新国立劇場)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12242508520.html

 

(参考)2019.7.13 プッチーニ/トゥーランドット(オペラ夏の祭典2019-20

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12493642137.html

 

(参考)2019.1.25 ヴェルディ/ラ・トラヴィアータ(藤原歌劇団)

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12435535355.html

 

 

 

遂に砂川涼子さんのリサイタルを聴けた!!!心の底からの感動!!!何度もブログに書いていますが、私は砂川涼子さんのミミやパミーナ、ミカエラは世界的に見てもトップレベルだと思っています。その歌声をまた聴けて本当に幸せ。素晴らしい時間でした!

 

 

そして、今日はデビュー・アルバムの先行販売と、終演後にはサイン会もありました。初めて砂川涼子さんと近くでお会いして少し話もできました。舞台と同じでとても可憐で可愛らしい方。そして親しみやすく気さくな方に思いました。既に大の付くファンですが、ますますファンになりました!これからも全力で応援します!

 

 

 

 

 

(写真)砂川涼子さんのデビュー・アルバム。素敵なサインもいただきました。一生の宝物にします!

 

今日の演目の他には、オッフェンバック/ホフマン物語のアントニアのアリア「キジ鳩は逃げた」も入っています。あの伝説の2003年の新国立劇場の公演。最終日だけアンネッテ・ダッシュさんが降りて、代役で歌って大喝采を浴びたことでも有名な、あのアントニアのアリアです。