3月末になり、働いてきた年がまた1年増えました。同期の友人とこの1年間のお互いの健闘を称え、その頑張りを慰労するため、ちょっといいワインを開けました。この10年くらい、毎年恒例の行事です。
(参考)2017.3.25 シャトー・ラフィット・ロートシルト1997
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12259764610.html
(参考)2018.3.31 シャトー・シュヴァル・ブラン1998
https://ameblo.jp/franz2013/entry-12365098509.html
何を開けようか?と思いましたが、今年は2019年。ブルゴーニュのグレート・ヴィンテージの1999年からちょうど20年なので、ブルゴーニュの偉大なワインを開けることにしました。春らしく、華やかなモレ・サン・ドニから、桜を連想させるピンク色のラベルということもあり、ポンソのクロ・ド・ラ・ロッシュVVにしました。
(写真)クロ・ド・ラ・ロッシュ・ヴィエーユ・ヴィーニュ1999(ドメーヌ・ポンソ)。ラベルの汚れは、水分をしっかり与えた名残。
フランスでボルドーと並ぶ偉大なワインの生産地ブルゴーニュは、赤が有名なコート・ド・ニュイ、白が有名なコート・ド・ボーヌに分かれます。コート・ド・ニュイの中では、かのロマネ・コンティを筆頭として最高のワインを産出するヴォーヌ・ロマネ、偉大なるシャンベルタンを生み出すジュヴレ・シャンベルタンなどの村がありますが、今回のモレ・サン・ドニは派手さはないものの、エレガントで華やかなワインが多く、個人的に好きな村。そのグランクリュの筆頭格がクロ・ド・ラ・ロッシュです。
色は美しいガーネットですが、思ったよりもこなれていました。グレート・ヴィンテージの1999年なので、まだパツンパツンだったらどうしよう?と思っていましたが、いい意味で予想とは逆の展開、嬉しい誤算でした。縁もほどよくこなれています。20年の年月を感じさせる素晴らしく熟成されたワインという印象!
香りはエレガントにして、チャーミング。素晴らしく馴染む香り!基本的にはイチゴの熟したジャムの香り、という印象ですが、とにかくしっくり馴染む香りです。よく香りを見ると、イチゴのジャムだけでなく、他の熟した果物の香りも感じられる複雑な香り。そこまでツーンと強く迫ってくる訳ではありませんが、大いに魅了される、卓抜な香りです!
味は穏やかで優しい、香りと同じでしっくり馴染む印象です。とてもエレガントな美女でいながら、しっとりとしていて親しみも持てる印象。それでいて、旨味やフィネスはしっかりあって、非常に複雑な魅力に溢れたワインです。とにかくしみじみ美味しいワイン!開けるタイミングとしては、今年がドンピシャでいいタイミングだと思います。
クロ・ド・ラ・ロッシュ・ヴィエーニュ・ヴィーニュ1999、素晴らしく、偉大さを感じつつも親しみの持てる、素敵なワインでした!熟成の進み方を比較的把握しやすいボルドーと違って、ブルゴーニュの飲み頃を見極めるのは、非常に難しいですが、20年のこのタイミングでちょうど良かったように思います。久しぶりに、見事に熟成したブルゴーニュをいただいた印象です。
この一年は、ブログに書いてきたように、おかげさまでコンサートや旅行は大変充実した一年でしたが、一方で、仕事ではいろいろと大変なことがあり、難局を乗り切るような場面の多かった一年でした。それでも、何とかこなすことができて、最終的にはスッキリと一年を終えることができました。
また4月からは新しいメンバーと新しい仕事にチャレンジすることとなります。今日の節目の日に偉大なブルゴーニュのワインをいただいて、素晴らしく区切りを付けることができ、また4月からも頑張って働いていこう、新たなチャレンジに立ち向かっていこう、そんな心持ちになりました。返す返すも偉大なワイン、そして素晴らしい友に感謝です。