このアメブロで交流をさせていただいている素敵なソプラノ、設楽芽佑さんたちのリサイタルを聴きに行きました。

 

 

Kanpai !!!

~乾杯好きな音楽家が贈る音楽の時間~

(Art cafe friends

 

ソプラノ:設楽 芽佑

テノール:三浦 幸未知

ヴァイオリン:寺島 貴恵

ピアノ:吉本 悟子

 

 

 

(写真)リサイタルのポスター

 

 

 

設楽芽佑さんはちょうど5年前の秋に、リサイタルで初めて歌を聴いて、とても魅了されたお茶目な美人のソプラノです。まちを歩いていたら、たまたまリサイタルのポスターを発見して、ヴェルディの歌が多く、とても綺麗なソプラノの方だったので、ついつい寄ってみた、という偶然の出来事でした。久しぶりに聴くのでとても楽しみです。

 

(参考)2013.9.27 設楽芽佑さんのリサイタル

https://ameblo.jp/franz2013/entry-11623108457.html

 

 

まずは楽しみにしていた設楽芽佑さんの歌。以前よりも声がさらに豊かに深く、表情もより細やかになった印象。珍しいヴェルディ/6つのロマンスから「乾杯」、プッチーニ/ラ・ロンディネ「ドレッタの美しい夢」!など、凝った曲目でとても楽しめました。

 

そして、何とご出身の群馬県の八木節まで披露!子供の頃に、みんなから「どじょうすくい」といじられた(笑)、と軽妙なトークで会場の笑いを誘っていましたが、設楽芽佑さん、ご安心ください!現代最高の指揮者さえ、一部のファンから、その指揮ぶりが「どじょうすくい」に似ている、と言われているくらいなので、全く問題ありません!

(注)私も大大大好きな、クリスティアン・ティーレマンさんのことです(笑)。

 

(参考)2018.9.23-24 高崎観光&富岡製糸場観光

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12407601651.html

※設楽芽佑さんからご出身の高崎のことを教えてもらって行った旅の記事

 

 

次に三浦幸未知さんの歌。5年前も見事なテノールを聴かせていただきましたが、今日も本当に素晴らしい!トスティやアーンなどを披露して会場を盛り上げ、喝采を浴びていました。

 

この方は「マリオ」のニックネームを持っていますが、親しみの持てる雰囲気から、てっきり「マリオ・ブラザース」から来ているのかと思っていました。しかし、そうではなくて、イタリアで勉強していた時に、先生からトスカのマリオ・カヴァラドッシにちなんで「マリオ」と命名されたそうなんです。その代名詞のトスカ/星は光りぬ、もう素晴らしかったです!

 

 

ヴァイオリンは寺島貴恵さん。ハンガリーのフランツ・フォン・ヴェチェイ/悲しいワルツ、サラサーテ/ツィゴイネルワイゼンなど、息もつかせぬ早技、非常に聴かせるヴァイオリンでした!ツィゴイネルワイゼンを間近で聴いたのは初めてですが、もの凄い迫力とテクニックですね!

 

ちなみに、ヴェチェイはシベリウスからヴァイオリン協奏曲を献呈されたとのこと。この曲は初演時のウィリー・ブルメスターとヴィクトル・ノヴァチェクとのエピソードが有名ですが、献呈されたのが第3者というのは初めて聞きました。勉強になります。

 

 

ピアノは吉本悟子さん。ずっと出ずっぱりで、これだけのいろいろな国の多様な曲を弾きこなして本当に凄い!このリサイタルをしっかり支えて、正に縁の下の力持ちです。それでもここぞという時には抑揚を付けて盛り上げ、さりとて出過ぎず、絶妙なピアノでした!

 

 

素敵な歌やヴァイオリンに大いに魅了されましたが、またみなさんのトークが面白い(笑)。「今日は…、何でしたっけ?」と冒頭からおとぼけ気味(笑)のマリオさん。映画を見て泣いたら、水分補給のためにワインを飲みましょう!と珍説(笑)を披露する設楽芽佑さん。若者言葉を連発してみんなを驚かせていた(笑)寺島さん。会場は笑いに包まれ、とてもいい雰囲気でした。

 

 

ということで、とても楽しい会でしたが、極め付けに感動したのは設楽芽佑さんのニュー・シネマ・パラダイス!そして、プッチーニ/蝶々夫人「ある晴れた日に」!

 

ニュー・シネマ・パラダイスは、ピアノの前奏でもう涙が流れます…。特に3節目でファミレドレドシ、ファソラ~♪と最後3音上がる瞬間!エンニオ・モリコーネ、天才としかいいようがありません!そしてヴァイオリンが加わってまた涙…。いよいよ設楽芽佑さんの歌。いつも明るい設楽芽佑さんが真摯で切なげな表情で歌われていて、もう涙止まりませんでした…。

 

ニュー・シネマ・パラダイスは大学生の時、当時好きだった子とのデートでシネスイッチ銀座に見に行った、思い出の映画です。素晴らしい歌を演奏を本当にありがとう!

 

そして蝶々夫人。私は蝶々夫人がもともと得意ではありません。公演は東京でも毎年のようにありますが、以前に、今では日本のトップのお一人となられた素晴らしいソプラノの蝶々夫人を観て以降、15年くらい観ていないオペラです。

 

ところが、設楽芽佑さんの「ある晴れた日に」には、非常に魅了されました!声がぴったりだと思うのと、情感豊かな迫ってくる歌声、細やかで心打たれる所作。ものの見事なアリアで、以前に観たその素晴らしい公演を超えるものすら感じた、感動の歌でした!

 

 

 

いや~、本当に素敵なリサイタル。楽しみ尽くしました!実はこの日はもともと新国立劇場の魔笛とドゥラモット(あのサロンのシャンパンハウス)の試飲会が重なっていて、そこにこのリサイタルがあることを知ったので、少し躊躇しましたが、リサイタルを選択して本当に良かった!音楽の喜びを大いに感じました!

 

 

設楽芽佑さん、マリオ三浦さん、寺島貴恵さん、吉本悟子さん、素晴らしい歌と演奏を本当にありがとうございました!また聴きに行きます!