素晴らしかった群馬交響楽団と群馬交響楽団合唱団のエルガー/神の国!翌日も東京でコンサート(しかもダブルヘッダー、笑)だったので時間は限られましたが、高崎に1泊して、近くの世界遺産、富岡製糸場を観光してきました。以下、時系列にご案内します。

 

 

9月23日(日・祝)18時に高崎駅到着、群馬音楽センターに移動

 

 

(写真)高崎駅でぐんまちゃん発見!私ゆるキャラ結構好きですが、中でもぐんまちゃんの愛くるしい雰囲気は大好き。

 

 

(写真)第29回高崎音楽祭の看板。来年の第30回は建設中の高崎芸術劇場で開催されるそうです。

 

 

(写真)群馬音楽センター。雰囲気のある建物。外から見える2階の大きな絵は、ライプツィヒ・ゲヴァントハウスを思わせます。

 

 

(写真)開演前の腹ごなしは、登利平の鳥めし松弁当。何度でも食べたくなる絶妙の美味しさ!なお、一番右の一切れが松茸によく似ていて、「ええ!?松茸がこんなに沢山?」と驚きましたが、食べたらもちろん鶏肉でした。ですよね~(笑)。

 

 

 

そして感動の公演は前回の記事の通り。

 

(参考)2018.9.23 大友直人/群馬交響楽団/群馬交響楽団合唱団のエルガー/神の国

https://ameblo.jp/franz2013/entry-12407205027.html

 

 

 

 

(写真)終演後、素晴らしいエルガーの余韻のもと、イギリスの作曲家ということで、パブでバス・ペールエールを。バスペもともと好きですが、このシチュエーションで飲むバスペの何と美味いことか!

 

 

(写真)締めはお約束で高崎らーめん。これも美味い!事前にウェブサイトであれこれ見た印象では、高崎らーめんは中華そばの雰囲気のらーめんが多いようです。

 

 

 

翌24日(月・振)。この日は東京でコンサートが15時からあるので、12時には高崎を出発しなければなりません。高崎を観光するには時間が足りないので、どうしたものか?思案したところ、高崎の近くに世界遺産、富岡製糸場があることを発見!

 

松本のはかり資料館で、カイコの繭の重さを測って雄か雌かを見分ける展示を見て、ちょうどカイコの繭からの生糸づくりに興味を持っていたところ。ちょうど渡りに舟でした。

 

 

 

 

(写真)上信電鉄の電車。これで高崎駅から富岡製糸場の最寄りの信州富岡駅まで30分移動します。下は萌えキャラ。かなり可愛い。だるまも名産のようです。

 

 

(写真)信州富岡駅では、富岡市のイメージキャラクター、お富ちゃんがお出迎え!富岡製糸場に住んでいて、永遠の14歳だそうです。いい味出しています。

 

 

 

 

 

 

 

(写真)世界遺産、富岡製糸場!上から入口の看板、記念碑、東置繭所と定礎、繰糸所(この中に繭の糸を紡ぐ機械がずらっと並んで壮観でした!)、お富ちゃん(中にはボランティアで女子高生)。写真以外にも歴史的な建物が沢山ありました。

 

 

富岡製糸場に着きました!2014年に世界遺産となった時にニュースで見ましたが、あの時の光景が目の前に広がり感動します!ガイドツアーに参加しましたが、またガイドさんの解説がとても素晴らしい!プレゼンの参考になります。特に印象に残ったのは以下の通りです。

 

 

◯富岡製糸場は明治5年、146年前にできた。

◯当時の日本の輸出品はお茶と生糸で(60-80%)。ヨーロッパでカイコの伝染病が流行り、日本の生糸は売れた。しかし当時は家庭での手作り、まちまちで粗悪品もうあった。国を挙げて品質の良い生糸を生産することを決めた。

◯伊藤博文や大隈重信らが協議して、フランス人のポール・ブリュナーを招聘、指導者として依頼した(お雇い外国人)。

◯工場の場所は、長野、群馬、埼玉の3つから選んだ。①養蚕業で大量の良質な生糸取れた。②工場建設に必要な広い土地が比較的容易に確保できる。③製糸に必要な良質な水がある。④燃料の石炭が近くの高崎・吉井から採れる。⑤外国人指導の工場建築に対し、地元住民の同意が得られる。これらの理由から群馬が選ばれた。

◯敷地面積は5.4ヘクタール、東京ドームと同じ。

◯建物(東置繭所)の設計はフランスの建築家だが、作ったのは日本の大工。頑張って1年4ヶ月で造った。

◯建物はオレンジ色のレンガが特徴。焼く温度が低かった。また温度が一定でなかったのでまだら。でも味がある。レンガとレンガの間は漆喰。強度足りないのでニカワを混ぜた。それでも長年ちゃんと持っている。日本の大工の創意工夫。

 

◯東置繭所は繭の倉庫。昔は繭は年に1回(6月)しか取れなかった。なので、繭所で保存した。扉を開けて風で乾燥させる。上州名物のからっ風は効果あり。なお、今は自然の風穴を利用して温度管理をして、年に5回、繭を取る。

◯繰糸所は昭和62年まで動いていた。機械は日産製。同じものが、今でも世界で使われている。明治5年の創業当時は、繰糸器を300セット導入した。世界最大の製糸場。

◯繭1つで1,300mのつながった糸が取れる。ただし、非常に細いので、糸を例えば8~10本など束ねる。それをしていたのが繰糸所。

◯カイコは1匹80円に相当。1ヶ月で繭を作る。(なお、本物の5齢のカイコがいました!)

 

◯工女さんは400人。朝から夕方まで1日8時間働いた。月曜から土曜まで働き、お休みの日曜は2人連れなら外出可能。

◯工女さんは全国から集められた。半分は士族の娘さん。能力級で1等工女、2等、3等など。給料は今の4万円だが衣食住は無料。当時では比較的恵まれた待遇だったと思われる。

◯工女さんの一人に横田英さんがいた。明治時代の武士の娘。8ヶ月で一等工女になり、富岡日記を執筆した。家を出る時は「家名をけがすことのないよう」と言われたそうだ。

 

◯お雇い外国人ポール・ブリュナーの給料は今の2億円!高いが、そのおかげで、明治の終わりには、日本は生糸の生産世界一、輸出世界一になった。

◯フランス人が来て、赤ワインを飲むのを見て、フランス人は生き血を吸う、吸われて死んでしまう、という噂が立ち、工女さんがなかなか集まらなかった。初代場長の尾高は、自分の娘を率先して工女にして、噂を打ち消した。その努力の甲斐あって、工女さんが集まるようになった。

 

◯経営は官営三井片倉と変わっていった。片倉は工場を閉じても、売らず、かたさず、壊さずの方針。保存には1年に1億かかるのに立派。おかげで世界遺産になった。

 

◯明治皇后陛下がお越しになられて、400人の工女さん全員に記念品を贈呈された。皇后陛下は皇居でも生糸づくりをされた。

 

◯群馬の人はカイコのことをお蚕様と言う。とても大切な存在。

 

 

 

私たちが日頃、服などでお世話になっている生糸ですが、昔からのこのような努力によりできていることを知り、大いに感動しました!日本の近代化の夜明けの時代の中、様々な困難を創意工夫や知恵で乗り越え、また、多くの工女さんたちの熱意や努力がある。非常に心洗われる富岡製糸場での体験でした。

 

 

 

 

 

(写真)帰りの上信電鉄は何と、ぐんまちゃんバージョンの電車に当たりました!下の写真のお蚕様を含め、超絶に可愛い!なお、電車の中には駅員さん風のぐんまちゃんもいました。

 

 

 

さて、名残り惜しいですが、そろそろ東京に帰らねばなりません。高崎にお別れして、電車で東京に向かいました。今回、実際に来てみて、高崎は実は東京からとても近いことが分かりました。既に再訪する気満々(笑)。その日を楽しみにしています!(素晴らしい合唱団もあることだし、この際、群響でエルガー/使徒たち、やらないかな?)

 

 

 

(写真)さようなら、高崎。高崎駅にはこんないい感じの時計まであります。正に「音楽のまち」ということを実感しました。

 

 

(写真)お昼は再び登利平の鶏ソースかつ弁当と、オプションで加えた鶏から揚げ。高崎はソースかつ丼発祥の地だそうです。これも美味い!

 

 

(写真)お土産は高崎ならではの、みそぱん。パンの中にみそが入っているだけのシンプルなものですが、これが結構いける!意外にもりんごに似たジューシーな味わい。24日の2つ目のコンサートの前におやつでいただきました。

 

 

 

なお、今回の高崎滞在、美味しいお店などの情報は、このアメブロで以前から交流をさせていただいている、高崎ご出身のソプラノ歌手、設楽芽佑さんから事前に教えていただきました。3連休や祝日ということもあり、臨時で閉まっていたお店も一部ありましたが、おかげさまでかなり充実の滞在となりました。

 

(参考)2013.9.27 設楽芽佑さんのリサイタル

https://ameblo.jp/franz2013/entry-11623108457.html

 

設楽芽佑さんは素敵な歌声の、お茶目な美人さんのソプラノで、最近は音楽監督としても、アマチュアのグループの演奏会を見られたり、様々な形でご活躍されています。

 

私はちょうど5年前の2013年9月に、ミミやトスカ、ヴィオレッタ、レオノーラ(運命の力)などの歌を聴かせていただいて、大いに魅了されましたが、私が設楽芽佑さんの大ファンの理由は、その素敵な歌や美しさだけでなく、その飲みっぷりの良さ(笑)。とにかく楽しそうなお酒!

 

私もお酒が大好きで、ブログにもよくアップしていますが、設楽芽佑さんの粋な飲みっぷりには到底、敵いません(笑)。個人的に音楽監督ならぬ、お酒の「師匠」として崇めているしだいです。

 

と、冗談はさておき、エルガー/神の国の公演では、特に合唱団の素晴らしい歌声に心打たれました。高崎は合唱が盛んなところで、そういう中から、設楽芽佑さんのような素敵なソプラノが出てくるのかな?と大いに合点がいったところです。

 

設楽芽佑さん、いろいろと情報をいただき、本当にありがとうございました!これからもご活躍をお祈りしております!