1230.終わったワヨンの巻 | フランス絵巻き

フランス絵巻き

南仏コートダジュール・画家よんじょう


モノが売れる時、つーのは、立て続けの事が多いですね。
世界の名画展は、昨日をもって終了いたしました。
こういうのは好評のうちにパっと消えるのがいいねん。山口百恵みたいに。


百恵的美少女オペレーターは、本日は集荷場の発送作業員としてバタバタしています。
ご注文いただいた財閥の皆様、明日迄にはすべての発送を完了する予定ですんで、いましばらくお待ちくださいませね。


”時価”パンサーも、とうとう売れました。

非売品ギリギリのサクシンで、容易に売れては困るブツなんで、高飛車価格を設定していたのダスが、落札価格は”良識の範囲”ダス。

落札者は、すでに数枚のヨン画を所持してなさる人物で、それらのヨン画も、ものすごぉーく大事にしてくださっている。
このおシトならゼシ、というか、私といるより幸せだという絶対的なカクシン(確信)があったのだ。
お値段知りたい?
その方のヘソクリで買える2000万円程度ですよ。
定価の2兆円からすると、チップみたいなもんでしょうねえ。

しかし、何に自分で驚くかというと、自分の絵に対する思い入れが、こうも深いものであったか、という事ですわ。
それは、絵とお別れする時に強く感じるのですな、異様に感慨深ひ。
普段は、皆が大好きな”泣ける映画”でも泣いてあげへんオナゴですんで、センチメンタ~ルでもなく、メランコリックとも違う。
嫁に出す親のキモチ?というより、ずっと一緒にがんばってくれた戦友とお別れするカンジかなァ。
子を嫁に出した経験もなければ、戦争に行った経験もない人間が、こういうタトエをするのはマツガッテおるが、まあ、そういう事ダス。



さて、絵の中のパンサーの正体、実はシャネルの大昔の宝石なんですよ。
シャネルはイミテーションもお得意だったようですが、このパンサーのボデーはゴールド、斑点部分はサファイアだった、と記憶スル。
ま、いくら高価な宝石でも、石は無機質ザマス、が、自分で描いたこのパンサー君は、こちらのキモチを汲んでる顔やねん。
原画ならワカルんですけど、細~い皺みたいなんも描いてるんで、ビミョーな表情をしとるんだ。

パンサー君に、嫁ぎ先の主(アルジ)をしっかりお守りするようにと、テレパシーで会話しておきました。