1122.預かり料って何よ?の巻 | フランス絵巻き

フランス絵巻き

南仏コートダジュール・画家よんじょう

日本に在住してない人間が、個展をやる際、一番頭を抱えるのは、荷物の問題ナンヨ。

トートバッグ二種類を各100ケ発注して、配達は滞在先の宿(目黒)にした、まではよかったものの、実際に届いた梱包の大きさと重さに愕然。 デカい、重すぎる。
巨乳だが細腕、の私1人では、1㎝も抱え上げることができんかった。
発注時、胸中では、『布バッグは1枚が数百gだから、100枚あっても2キロ程度だ。1人で何とかなろう。』とタカを括っていたのだ。
こーゆーバヤイも”自己都合で暗算”(激しい誤算)してしまう人やねん。2kgじゃなくて20kgやん・・・。

問題はね、コレらを、6月(個展期間中)に滞在する宿(赤坂)にどうやって配達するか、そして、搬入日にはどうやって画廊に配達するか、だ。

まず、目黒ー赤坂は距離にして6km弱(?)。
この短い区間に宅急便を使うのは勿体ない。でも、それが一番マシな方法かもなぁ・・、とガックリしていた矢先、お江戸に親切な助っ人が出現。
オトモダチのご友人で、毎日、車で遠方から通勤してるゴッツイ(体型の)人物が、『会社帰りに目黒に寄って荷物を回収して、赤坂の宿まで運んでくれる』と。死ぬほど助かった。

車で移動すると、実際、目黒ー赤坂は目と鼻の先だった。
しかし、まさか、別の問題が待っていようとは・・。

ソノ宿には12泊するんで、当然、荷物は預かって貰えるハズが、受付の第一声は『預かり料金がかかります』。
(重さ・大きさに関わらず)”預かり荷物1ケにつき1日200円”。荷物は3ケあるんで、”1日600円”。
これに、チェックインする日までの残り日数を掛けると、『合計15000円になります』と。
YJ『それは高いっ』。その場で失神しかけたがな。
江戸の風がこんなに冷たいとは・・。セチガライのぅ。

このやり取りを知らずに、台車に荷物を積んで、運び入れようとしてくれていた助っ人に、『1万5千円かかるねんて・・』と訴えたら、台車を持つ手が止まった。一瞬の熟考後、『じゃあ、このままウチの実家で6月まで預かっときますよ。6月になって、このあたりを通る日に、ホテルに預けておくし』と。
江戸の風は温かい。涙がチョチョギレるほどウレシかった。

これまで江戸のホテルには何度も宿泊しとりますけど、予約客の”荷物預かり料金”を請求された事は1度も無い。ビックラしたけど苦い勉強になつた。
この現実を知らずに、もし、目黒から赤坂の宿に宅急便で荷物を送ってたら・・、と思うと、寒気がした。
苦い現実に遭うと、親切なお人の御心が、ひときわ巨乳に染み入りますな。

あとは、画廊への搬入をどーするかダケドネ・・。
赤坂も受付の人が悪いわけじゃ決して無い。けど、預かり料精神は断じて好かん。宿も商売なのに。