1134.バタアなお話の巻 | フランス絵巻き

フランス絵巻き

南仏コートダジュール・画家よんじょう

不覚にもボルディエ、に手を出して以来、ベロが卑しくも成金化(別名:俗化)してしまったようで、今回は”エシレ”に手を出してしまつた。

が、エシレの味は別にどうって事もなかった。
というと、2カラットのダイヤモンドを知った人が、『1カラットの輝きなんてたいした事ねぇよ』と言ってるみたいなイヤミーな響きに聞えたかもしらんが、そういう事ではなくて、スーパーで売ってる生バター(↓)のほうが美味しいと思ったンヨ。
エシレ、ボルディエって、遠くを求めなくても、身近で誠実な光を放ってる人もいるものよ。

そもそも、ボルディエが”柚子味”だったもんで、シンプルなバターに(芳醇なバターでも)物足らなくなったのもある。
複雑な味に慣れると、シンプルな味に戻れなくなるけど、複雑も究めると、結局シンプルに戻るという禅的法則もあります。私はまだ中途半端な段階ダス。
しかし、一度、こういうの(=柚子味バター等)に手を出すと、サーティーワン(アイス)のテイストみたいに全種類を一通りクリアしたくなるえー。
(注釈:ボルディエには、バニラバターや唐辛子バターや海藻入りバター等々がありんす。)


私の友人に、ド素人からプロの調理人になった人がおりますが、『料理学校で技術を勉強するより、旨いものを食べ歩きするのが一番の勉強になる』と言うていた。
”ベロは進化する”という持論の人でもあります。
一方、私の友人に、”小鳥の如く小食”な人がいて、食べるものもヒジョーに限定されてるのですけど、この人のベロは退化してるか?というと、そんな事はなくて、むしろ、過敏な分、微妙な味の嗅ぎ分けは、雑食性の人より正確かもしれん。ベロはフシギね。

オイラは、お腹が空いたら食べるという単純明快型。カラダのわりによく食うねぇとよく言われるけど、腹が減ったら食べるのが自然のカタチであ~る。
ジャポネーズは、近年のダイエットブームで、摂食のカタチがものすごく歪んでますな。