出版社より執筆依頼、しかし | いい加減にしました!

いい加減にしました!

ふらんすばかの後悔日誌

ギャラクシーブックスという出版社から私に執筆依頼のメールが来ました。

 

”今回「自分らしく生きる〜豊かな人生を送るヒント〜」をテーマとした内容で企画しており、

2024年~2025年にかけて出版したい方を探しております。著者となる候補者さまを探している中で、

ふらんすばかさまのブログを拝見させていただき、一度お話しを伺いたいと思いました。

経歴や活動内容をはじめ、人生観などをお聞かせいただけますと嬉しいです。”

 

一部引用

以上の内容ですが、私のブログのアクセス数は平均一日あたり30名程度。

ブログネタで毎日投稿する事だけが取り柄の何の変哲もないブログです。

「自分らしく生きる~豊かな人生を送るヒント~」とありますが

私、そんな大層な人生を送ってきたわけでもないので

一瞬メールを読んで喜びましたが、すぐに冷静になって考える。

 

他に執筆したい内容であれば要相談、という事で

電話かオンライン打ち合わせをして執筆内容の決定、審査と私への一部負担金があり

という事。

逆の立場で考えてみる。

この一部負担金は恐らく数十万円、数万円では企業にとってリスクでしかない。

出版形式はPOD(プリントオンデマンド)で注文が入ってから印刷されるそう。

アイドルやグラビアのコンビニのマルチコピー機で生写真印刷するのと同じかな。

企業としては売れる書籍を少ないリスクで増やして在庫を持たず

執筆者から負担金という名の補償金を得ればローリスクで在庫が持てて

売れれば万々歳、売れなくても負担金があるので最低限利益はある。

出版社には非常にリスクが無い。

 

執筆者側としたらどうだろうか。

負担金を支払ったのちに売れる当てもない書籍がネットの売り場に並んで

作家デビューした、という自称作家が出来上がるがそれだけ。

作家という自己満足で負担金を払うので、作家という肩書を買うのに等しい。

一日30人しか読まないブログのおっさんの著作物が売れる確率などほぼ無い。

 

これは有名人が帯に感想を書いてくれるとか、そんなことがあれば多少話が変わるが。

何でも表紙が無いらしい。

 

ネットで調べてみたところ

担当編集者はかなり綿密に打ち合わせをしてかなり親身になってくれると言う。

自分の本を出すのが夢、作家デビューしたい、という事なら軍資金があれば絶好のチャンス

かもしれないが、私は自身の文章に欠点がある事を自覚しており

思想もかなり偏っている。有名になれば書きたいことも書けなくなるし。

 

嫌な言い方をすれば私はそもそも有名になる事を望んではいないし

過去、その道の有名人だったのでマスコミのアホの相手などもうしたくないのである。

私がカーオーディオ、ナビの取り付けするインストーラーという仕事を25年していて

その会社を設立していた。著名人からの信頼もあり、よく指名されたし、修業時代のお店で

雑誌の取材も受けていた。いくつもの雑誌に写真と共に紹介されたが内容を得ないバカな質問をする

担当編集者や無意味なポーズ、作業を遅らせるカメラマン、それらに反感を持ちつつ

出たがりの私でさえ、だんだん出版社に対して敵対心に近い感情が根付いた。

 

いろんな雑誌に掲載されたが、現在残っているのは1995年発売のカー雑誌で

私が読者の疑問に答えるコーナー。掲載された写真は私の意としない大黒仕様のド派手な写真。

自分の全く関わっていない写真を無断で使われたことに失望している。

 

律儀に断りの返事をしようと思ったが、所詮営業メールであり

一日に何十通も送信していて漁場に撒かれた撒き餌みたいなものだから

そのまま放置しても問題なかろうと判断して放置することにしました。

 

もし、私の文章がどうしても必要ならば再度アクションがあるだろうし

私が編集者だったら一度連絡して脈無しでも自分が可能性があると見込んだ執筆者なら

何度もメールをして信頼関係を作る事から始めるだろう。

そうならなければポストに入ったチラシと同じだから目を通すが

私にもメリットがない以上、話を先に進める理由がない。

 

まぁ、宝くじに当たって使いきれないお金があったら

自費で出版すればいいのだし、その時に出版社も利益が出るような資料を作って

こちらから売り込む方法もあるのだし、今回がラストチャンスでもないし。

 

ずっと私のブログを読んでいる人はご存じかも知れないが

私の妹は漫画家で、創作活動の大変さを何となくだが理解はしているつもりだ。

妹は高校卒業からずっと漫画家一筋なので、もう40年近く続けている。

有名漫画家さん達とも交流があり、出版社と戦い、印刷会社の仕事を止めてバイク便を使ったり。

編集者と締め切りと死闘を繰り広げていることを知っている。

 

好きな時に書きたい事を書ける気ままな作家などでは暮らしていけるはずがない。

よっぽどの重鎮にでもならない限りは。

そんなに仕事って簡単じゃないし、漫画家もネーム(物語)が浮かばないとそれで終わってしまう。

きっと私ごときが気軽に作家を名乗れるような業界では無いはずだ。

 

その点、ブログを書いているだけで作家の様な気持ちになればいいし

そのままだったらアメブロに課金しない限りは無料のままだ。

よくセミナーのお誘いも来るが、文章がうまくなってもオッサンの愚痴みたいなブログが

ブレイクするほど世の中甘くない。

 

心配なのは

余裕がないのに舞い上がって作家デビューしてしまう人がいなければ良いのだが。