BOSEというメーカー | いい加減にしました!

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ふらんすばかの後悔日誌

BOSEというメーカーにどんなイメージがありますか?

オーディオマニアでも賛否両論あるメーカーです。

スペック非公表、原音に忠実に再現を目指す会社が多い中

BOSEの理念は「より良い音はリサーチから」。

常識にとらわれないユニークな発想、それがBOSE。

マサチューセッツ工科大学のインド系アメリカ人の

アマー・G・ボーズ博士が起業した。

ボーズ博士の研究からいくつかの特徴ある理論。

そのいくつかを紹介します。


①人間の可聴周波数の再生には11.5cm口径のスピーカーが最適。

BOSEの大ベストセラースピーカーのmodel101に

採用されたのは11.5cm口径の小さなスピーカー。


②低音再生はスピーカーユニットの面積に比例する

重低音再生には大口径のスピーカーが必須、という常識。

ボーズ博士は大口径が必須なのではなく、振動板の面積を

確保すれば良いと主張、ボーズ得意の11.5cmスピーカーを

多数は位置して大口径スピーカーと同等の重低音を再生した。


③ノイズキャンセリングはBOSEから

 今は常識のノイズキャンセリング技術は

BOSEが発祥だ。

米空軍の退役戦闘機パイロットの難聴に掛かる医療費は

米空軍にとって大きな負担でパイロットの負担軽減もあり

戦闘機パイロットの難聴問題は喫緊の課題だった。

音響専門メーカーの手を借りようと米空軍は

音響工学の第一人者でもあるボーズ博士率いる

BOSEに対策と研究を要請。

ボーズ博士は騒音を騒音で消すという逆転の発想、

毒を以て毒を制すアプローチからノイズキャンセリングが開発された。

外部のノイズをマイクで検出、ノイズと正反対のノイズを出し

ノイズを打ち消し合うアクティブノイズキャンセリング。

耳栓は耳を塞いでノイズを消すパッシブノイズキャンセリング。

現在主流になりつつあるアクティブノイズキャンセリングは

マイクによるノイズをリアルタイムに解析し

常に最適なカウンターノイズを発生させる

リアルタイムアクティブノイズキャンセリング。

BOSE社の高い音響工学がなせる技術だ。


④アクースティマス技術

共鳴管効果のアクースティマス技術もBOSEならでは。

これはバスレフの発展型と言ってもいい。

バックロードホーンにも似た長い共鳴管で

重低音をコンパクトサイズで実現。

小さなサイズからは想像も出来ない重低音。

BOSE得意のプレゼンは大型システムを用意し

音楽を再生、大型システム後ろのパネルを開けて

実は再生していたのはこんなに小さなBOSE製品

このプレゼン方法はBOSE十八番だ。


・ボーズの技術者達

ボーズはスペックよりも聴感を重視する変わったメーカー。

ボーズの技術者達の多くはマサチューセッツ工科大学出身。

お堅い学者さん、ではなく音楽を愛する技術者が多く

仕事が終わると自信で楽器を演奏する方も多い。

BOSE製品は複数の技術者達の最終視聴テストを経て発売される。

音響専門メーカーと言うよりもやり方は

飲食業みたいである。


・一部オーディオマニアから嫌われる理由

BOSEはその独創性からオーディオマニアの間で賛否両論がある。

オーディオマニアの反感をかう理由、それは


①スペック非公表

周波数特性、素材等は非公表が多く謎に包まれている。

スペック非公表は一部のメーカーもあるが

これはスペック大好きなマニアから嫌われる。


②音をいじる

BOSE製品の特徴はスピーカーの小口径と

イコライジング、音の加工だ。

原音再生が理想のオーディオマニアはこれが大嫌い。

BOSEは積極的に周波数の調整をし、チューニングする。

トーンコントロールやイコライジングが邪道と考えるマニアには

神の冒涜に匹敵するナンセンスなのです。


③周波数特性はドンシャリ型

BOSE製品はスペック非公表ですが、製品の特性の計測をすると

見事、言うか周波数特性はめちゃくちゃ。

原音再生を是とするマニアの理想の周波数特性はフラット。

BOSE製品は聴感テストを経て発売され

しかもスペック非公表でスペックには無頓着。

これはマニアには容認できない一大事なのです。

そもそも人間の聴覚は低音と高音は鈍感なので

聴感に合わせてチューニングすると

所謂ドンシャリ、低音と高音が盛り上がる特性になるのですが

スペック至上主義者や原音再生、フラット信者は

BOSE製品は異教徒の様な存在です。


・BOSE製品の良さ

BOSE製品の原点、それは人間の声を正確に再生する。

駅のホーム等アナウンス用のスピーカーには

BOSEのmodel101が多く採用されています。

これは雑踏の中でも必要な情報を正確に伝える為に最適なスピーカーとして

BOSE製品が選ばれています。

人間同士の声を正確に聞き取れる、

これはノイズキャンセリングにも現れていて

極端なノイズキャンセリングのチューニングはせず

人間の声の周波数は意図的に効果をさげられているのはその為。

その中でも年々進化してノイズキャンセリングの効果は進化しています。


・BOSE製品の魅力

BOSE製品の魅力はコンパクトでありながら

小音量から大音量まで安定した良い音である事。

これは先に話したアンプのイコライジングが効いています。

小音量時のチューニングから音量を上げた時のチューニングが

段階的に変化します。大音量でも歪まない音。

それでいてコンパクトな製品が多いのです。


・BOSEと私

カー用品量販店勤務時代、BOSE製品の販売に力を入れ

優秀な成績と共に私の車をデモカーとして

さらに販売数を伸ばし、BOSEジャパンでも割と有名人に。

一時期は新商品の開発にも参加。

兄妹でBOSEファンでもありホーム、カーオーディオ共に愛用。

BOSEノイズキャンセリングヘッドホンは

3世代に渡り愛用、

ノイズキャンセリング発売当初から愛用した。


model121は発売第2便の製品を愛用


121は私が最も好きなBOSE製品の1つです。

発表からすぐに予約、初入荷の121を妹と視聴。

妹が酷く気に入り、そのまま妹が愛用する事に。

この初入荷の便は主に特約店の展示用で日本国内でも

エンドユーザーでは最速の使用者だったと思います。

現在はサイドウッドの化粧パネルが剥がれてしまい

これをアクースティマスウーファーと同時に使っています。


model101は専用アンプとの併用が前提の為、音楽再生では

他社アンプと使うと痩せた音になりがちです。

対してmodel121は汎用性が高く、どのアンプでも美しい音色で楽しめます。

製造完了から時間が経っていので中古でしか購入出来ませんが

相場は1.5万円程度。お手頃価格と思います。


・BOSEノイズキャンセリングヘッドホン

BOSEのノイズキャンセリングヘッドホンにはいくつかありますが

最上位機種のBOSE クワイエットコンフォートULTRAヘッドホンがお勧め。

いい意味でBOSEらしさが無く、従来のちょっとのんびりした低音では無く

レスポンスが良くハリのある音色で

他社最新モデルとも遜色無いと思います。


ここまでBOSEについてお話しましたが

かなりの長文で疲れたかと思います。

BOSEについての何故が解消出来たり

BOSEを好きになるキッカケになれば何よりです。