恐怖の『ぼったくりもつ鍋屋』
番外編
『勝因』
後編です
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本編はこちらからどうぞ
まとめ記事1
まとめ記事2
前編では
ここっとさんとエミが
ケンカのプロであろう
ぼったり店長と
同じ土俵で
相撲を取らない
ように気を付けていたことを
書きました。
とにかくにこやかに
感じよく
切れるチャンスを与えない。
この場で言ってはいけない
言葉は明らかだった。
それは
『まずい』
そう。
ぼったくりもつ鍋屋
が客に出すメシは飲み物から
前菜もつ鍋に至るまで
信じがたいまずさである。
しかしそれを言ったとたん
勝敗が決することはわかっていた。
なぜならぼったくり店長は
そんなこと百も承知なんだから
(言うまでもなく『ぼったくり』
も禁句です。
『いいがかりつけんのか~』
ってきますからね~。)
『まずい』と分かって
出している超確信犯である。
むしろ『美味しい』と言われたら
ぶったまげるであろう。
そしておそらく『まずい』と
言われ慣れている。
対処にも慣れている
だって本当に死ぬほど不味いんだから
こういう客は想定内なのである。
対処法はもしかしたら
マニュアル
になっているかもしれない。
経営しているぼったくり店は
1店舗じゃないわけだし。
この店では十中八九
『まずい』
の一言が引き金となり
ぼったくり店長が豹変するのだ。
だからここっとさんたちは
最初から最後まで、一度も
『まずい』
と言わなかった。
ただ
もつ鍋に味がない
こと
スタッフに何度頼んでも
対応してもらえなかった
ことを争点にした。
そして支払わないのは
全部でなくもつ鍋だけである。
争点は
客観的な事実
であって
主観的な味
ではない。
『うちの店の出すものが
まずいとはなんだ
東京湾に沈めたろかあぁ』
とはいかないのである。
こうして
自分の土俵で相撲を取れなかった
ぼったくり店長は
2人の目の前で
味なしもつ鍋を味見して
赤っ恥をかくところまで
追い詰められるのである。
まずい
という理由だけで
飲食代を払わないのは
ムリだと思う。
なぜならまずいはあくまで
主観だからね~。
まずいもの提供しちゃ
いけないって法律もないわけだし。
まとめ
ぼったくり店に入っちゃった
ここっとさんとエミが
最小限の出費で
出てこられたのは
①ぼったくり店長の土俵で
相撲を取らなかったこと
②『まずい』と
一度も言わなかったこと
(『ぼったくり』もなし)
③争点を絞ったこと
④もつ鍋に味がない幸運があったから
だと思うわけ。
正直なところ
ぼったくり店に入ってしまったら
④のようなカードがない限り
できる限り被害を最小限に
抑えるべくさっさとお金を払って
出るのが一番でしょうね。
ここっとさんとエミも
もつ鍋に味があったら
疲れてたしお腹もすいてたし
ここまで頑張らなかったと思います。
ポチお願いしま~す
ぼったくり番外編
もうちょい次は
『ぼったくられる羊たちの考察』
です