電源を入れてもスピンアップ->スピンダウンを繰り返すだけで起動できません。
つい10分前まで普通に使えていたのに…。

故障の予兆も全くありませんでした。

 

まあバックアップは取ってあったので、あとはどう修理するかなんですが。

 

候補1:この機会にフラッシュメモリドライブ(CFやSDカード)にする

候補2:この機会に手持ちのSCSI-HDDドライブのストックを使ってAll-SCSI化する

候補3:新しいIDE-HDDに交換する

 

これら候補を検討しましたが、結局面白みのない3で対処しました。
(どうして3を選んだのかは後述)

〇入手したIDE-HDD

 

PC-9821Cs2付属のMS-DOS 5.0A-Hには1GBを超えるHDDに非対応という制限がある(※)ので540MBのIDE-HDDという条件に合うものをオクで入手したんですが、これEIDE-HDDですね。

ジャンパ設定の説明書きに「Limit Capacity to 32GB」とあることから最低でも40GB以上のHDDを540MBにクリッピングしているようです。

※:こちらにある情報およびリンク先のツール、CHKVERで確認しました。

【12/8追記】

クリッピング環境を作って確認したら80GBのEIDE-HDDでした。

【12/8追記終わり】

 

formatコマンドでは500MBと認識されましたが、まあ40MBの差が問題になることもありません。(むしろ余ると思う…)

取ってあったバックアップからファイルをリストアして、交換自体はすぐに完了です。

【11/30追記】

ちなみにPC-9821Cs2プレインストールのformat.exeは540MBあたりまでの容量のHDDに対しては500MBのものとして扱うようです。
同じHDDを550MBにクリッピングしなおしたらformat.exeで550MBと認識されました。

【11/30追記終わり】

 

容量をクリッピングしたHDDにはグリスバンプの問題が付きまとうんですが、PC-9821Cs2は連続稼働させていないし、向こう10年くらいは大丈夫かな…多分。

 

◇◇◇

 

さて、起動できなくなったHDDなんですが、何とか復活できないかな、といろいろ試行錯誤しました。

当初スピンアップすら安定しなかったんですが、何度電源投入を繰り返しているうちにたまに正常に立ち上がるようになりました。

正常に立ち上がった時を狙ってリペアを進めます。
 

〇PC/AT互換機環境で再フォーマット

 

PC-98x1だとまともに対処できなかったので、PC/AT互換機につなぎました。
当初fdiskでパーティション作成しても2%のところで何度も失敗しましたが、何度もパーティションの作成を繰り返しているとパーティション作成に成功するようになりました。

その後formatも行うと、見かけたことのないメッセージが出ました。

 

この後も何度かfdisk/formatを繰り返すうち、なんとなく今回の故障がどんなものか見えてきました。


ハードディスクは電源投入してプラッタがスピンアップした後、ヘッドスライダーを最外周/最内周の間を往復させるという動作をします。

この時に正常にヘッドスライダーが移動できないとパソコン本体からのコマンド受付状態にならないようなのですが、このHDDではおそらくプラッタの最初のほうのシリンダに物理的なトラブルがあって、ヘッドスライダーが正常に移動できない状態になっているようです。
 

fdisk/formatを繰り返していたらプラッタのトラブルが緩和されたらしく10回中8~9回は正常に起動できるようになりました。

さすがにHDDを分解するわけにはいかないので確認はできませんが、fdisk/formatを繰り返すうちにヘッドスライダーがスムーズに動くようになったようです。

 

しかし先頭6MB~8MBあたりはプラッタに損傷があるらしく正常にアクセスできないセクタが大量にできていました。

先頭付近もアクセスできたりできなかったりと不安定です。

 

◇◇◇

 

おおよそリペアできたようなのでPC-9821Cs2に戻して、使える状態にします。

 

〇領域確保

 

バッドセクタが集中しているところを避けてAドライブのパーティションを確保できるよう先頭16MBの領域をダミーで作りました。

スリープ状態にしてMS-DOSに認識されないようにしてあります。

たまに起動に失敗することはありますが、一応これでこのHDDも使えるようになりました。

 

1GBのHDDなのですがPC-9821Cs2では544MB以上の領域は扱えないので、先頭540MBだけ領域確保に使って残りは遊ばせています。

 

ちなみに最後の領域を使おうとするとこうなります。

 

〇544MBを超える領域確保

 

MS-DOS 6.2でも同じだったので、PC-9821Cs2のBIOSが544MB以上の領域へのアクセスに対応していないのでしょう。

 

以下余談ですが、巷のWeb記事で以下のような記載をたまに見かけます。

・PC-9821/9801の古いモデルの内蔵HDDインターフェースは544MB以上のHDDを認識できない

・PC-9821/9801の内蔵HDDとしてEIDEドライブは使えない

 

しかしどちらも正しくありません。

実際いままで1GBのEIDE-HDDを我が家のPC-9821Cs2につないで使っていました。

 

PC-9821/9801の内蔵HDDインターフェースで扱えないのはCHSモードに対応していないものなのだと思います。

HDDの容量が543MBを超えていても使用する領域が543MBを超えなければ前述のとおり使えますし、大容量のHDDでも容量をクリッピングされたときにCHSモードに切り替わるドライブなら大丈夫のようです。

 

【12/8追記】

入手したHDDは80GBのものだったので、手持ちのストック品で一番容量が少ない40GBのもの(しかも25.9GB以降の領域はバッドブロックが多発している)を590MBにクリッピングして交換しました。

80GBのものはクリッピングを解除してストックHDDにまわしています。

クリッピングで対応できることを知ってたら、新たにHDDを入手する必要もなかったんですが…(苦笑

クリッピングで対応できるということを知る機会になりましたので、授業料と考えれば損はしなかったかな。

【12/8追記終わり】

 

以下備忘録

三つの選択肢から新しいIDE-HDDへの交換を選択するまでのあれこれ。

 

選択肢1:この機会にフラッシュメモリドライブ(CFやSDカード)にする

MS-DOSだけで使うなら問題ないけど、この子はMS-DOSとWin95のデュアルブート環境。

Win95は普通に運用しているだけで頻繁にディスクへの書き込みが発生するので、書き換え回数制限があるフラッシュメモリで運用するのは論外。

よって最初に除外。

 

選択肢2:この機会に手持ちのSCSI-HDDドライブのストックを使ってAll-SCSI化する

IDE-BIOSのROMに占有されてるアドレスを解放できるメリットはあるんだけど、現状でもUMBには32KBの未使用エリアがあるので、あまり魅力無し。
SCSI化のためには筐体内にSCSIケーブルを這いまわしたり、アクセスランプの点灯回路の整合をしなくちゃいけないし、せっかくのCs2のメンテ性を犠牲にしちゃう。

一応やろうとしてみたけど、ストックしていたHDDの回転音が結構うるさい。

内蔵用HDDユニットのような分厚い金属ケースに入れた状態なら音も結構さえぎられるけど、PC-9821Cs2はそのメンテ性の代償でHDDがほぼむき出しなのでHDDの動作音がほぼそのまま聞こえる。

 

選択肢3:新しいIDE-HDDに交換する

比較的新しいEIDE-HDDを使ったおかげでアクセス速度が飛躍的に向上。

回転音も静か。