小矢部市の石動駅よりスタートした自転車道の旅ですが、国道を迂回し小矢部川を渡るなどしつつ、小矢部市と南砺市の境を越えてさらに先を目指します。
ルートを地図で確認
(4)の最後で、自転車道が国道471号に合流するところまで書きました。この先のルートについて、地図で先に確認しておきましょう。
薄紫のラインが自転車道で、一番上が国道と合流する所となります。しばし国道を走りつつ、途中から微妙に距離を空けて並走。福野駅周辺の市街地を迂回する形で、JR城端線の福野駅へたどり着くルートです。
念のために書いておきますと、福野駅は自転車道の終点ではありません。まだ先があります。このシリーズも続きますので、覚悟してくださいね(笑)。
このルートを、今度は「今昔マップ」で見てみましょう。
国道合流地点近くと、市街地を迂回し始めようかという場所に、加越能鉄道の駅があったようです。前回まで駅跡に「サービスエリア」なる広場が整備されてましたが、南砺市に入ると扱いがどうなっているのか気になります。
国道並走区間に変化あり
というわけで前回の続き、国道と並ぶように自転車道を走ります。
先の確認した「今昔マップ」によると、この付近に「本江(ほんこう)駅」があったようです。画像の中央奥に見える路肩の小屋がバス停「本江」であり、実際に駅があったのはバス停のもう少し先だったようです。
そこは残念ながら写真が撮れておらず、Google Streetviewのお世話になりました。特に駅跡に特記すべきものは見当たらなかったのですが、国道&自転車道の様子が訪問当時と変わっていることに気付きました。
上の画像にある交差点と、ほぼ同じ場所でのStreetview画像を載せます。
国道が拡幅され、自転車道が完全に国道の歩道になってしまったようです。安全上は好ましいのですが、自転車道のアイデンティが失われたような感じもあって、複雑な気持ちです。
よく「道路と並走する廃線跡が道路拡幅により消失」と廃線跡訪問レポートで見かけますが、こんな感じで変わっていくのですね。
住宅街を抜けると
やがて地図で予習した通り、自転車道は国道と距離を空けながら単独で進みます。
住宅街と農作地帯の間を抜けるような感じで、特に何か目に留まるものも無く淡々と自転車を漕いでいきます。
程なく、国道から分かれてきた道路と合流します。この付近に「柴田屋(しばたや)駅」があったそうですが、それらしき形跡は見られなかったように記憶してます。StreetViewでも確認できませんでした。
「柴田屋」というと何かそういう店舗でもありそうな想像をしますが、南砺市の地名となります。ちなみに、隣の上川崎地区との境に東海北陸道の南砺スマートインターチェンジがあります。
地名の謂れは承知してませんが、同地区には柴田久光という人物が築城した城郭「柴田屋館(しばたややかた)」があったそうです(Wikipedia先生より)。地名はそこから来ているのでしょうか。詳細調べ出すとキリが無くなりそうなので、この話は深追いしません。
やがて合流した道路が突き当りの交差点を迎えるのですが、自転車道はその先、単独で進むことになります。
単独の道に戻るものの、今までの道と比べ違和感を覚えます。画像を見てお判りになると思いますが、盛土を施した道となってます。なんだか周りの道に対し「お立ち台」に昇るような感じで、なんだかワクワクします。
道や線路を越える
ワクワク感維持し、交差点を越えて盛土の道を進みましょう。
周りより高い所を進みます。ここは色々見所のあった石動・福野間において、個人的に“ハイライト”部分だと思ってますので、いつもより画像を多めに載せて紹介をしていきます。
自転車道なので、愛車と共に進みます。車も来ませんし、あえてここを散歩するような方もいないようです。自転車道を独り占めします。
周りより一段高い所を、周辺の家々や田畑を見下ろしながら走ります。うん、想像通り気持ちが良い。
やがて、県道を跨ぐ部分へ到達します。走行する車を見下ろして進みます。気分は、往年ここを走っていた加越能鉄道の列車運転手(笑)。
ここでは県道と並行してJR城端線も通っており、その線路も跨ぐのですが・・・
いい感じで、城端線の列車が走っていきます。
加越能鉄道の現役時代には、ここで城端線の列車と立体交差していました。もちろんその風景を直接見たわけではなく、想像をしながら・・・では、線路の上を失礼します。
線路の向こう側に見える建物は、川田工業(株)の工場となります。川田工業と言うと、なんとなく小矢部自転車道(2)の鉄橋観察で名前が出てます。次回は福野駅周辺をうろつきますので、その時に同社について触れることになるでしょう。
自転車道は、その川田工業の向こう側へ向かっています。
工場裏手で、盛土道だった自転車道は高度を落とします。お楽しみ区間の終了です。奥の工場建物にぶつかる手前で、自転車道は右折を求められます。自転車道が辿る本来の線路跡は、工場敷地に取り込まれてしまったようです。
右折後は線路跡を離れ一般道を走りますが、迂回しつつも後ほど線路跡に復活します。そのあたりは次回に紹介したいと思います。