歯の痛みに耐えかねて、抜歯して来た。
実際には歯でなく歯茎の痛みだったのだが、
そんなんどっちでもいい、とにかく四十ン年連れ添った、
じゃなかった乳歯の跡継だから三十ン年か連れ添った
左下六番半分(半分は三年程前に分割して抜歯済)
をリボ払いみたく抜いて来たのであった。
人類が宇宙に行く時代に、細胞から生命を作る時代に、
何故歯科医療はかくも前時代的なのであろうか。
最近は虫歯も少し治療法が進んだようだが、
概ね口の中の土木工事であることには余り
変わりないようだ。
何に比べてるかというと、以前歯科助手をしており、
離職してかなり経っているというのに、
「あんまり変わりばえしねえなぁー」というのが
正直な所である。
しかし、現在は抜歯の痛みは残るものの、ここ数週間悩まされてきた
鈍痛とは明らかに異なり、さっぱりした気分である。
ジョギングに出掛けるのだが、それ程疲労感はないのに
知らず知らずの内に歩いていることが多くなった。
歯の痛みで集中力を欠いていると思いあたり、
勇気を出して、つーか、もう限界です、どうにでもして下さい。
という気持ちで知人の兄の開いた新しいクリニックの
扉を叩いた。
暫くは血行が良くなるようなこと、
☆飲酒
☆サウナ
☆スポーツ
等はご法度である。
傷口がふさがったら、いっぱい走るぞ~!
健康でなきゃ、走れないのだという超基本を
身をもって知った四十ン歳の初秋であった。
それから、歯痛で食欲が減退し痩せるのではと密かに
期待していたのだが、練習に集中できなかったせいで、
かえって太ってしまったのであった。