【日本の野鳥#08-03】亜種センカクアホウドリ(Short-tailed Albatross) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

ミズナギドリ目アホウドリ科アホウドリ属

学名 Phoebastria albatrus

和名 亜種センカクアホウドリ

英名 Short-tailed Albatross

 

【分布】

北太平洋に分布。

夏季はベーリング海やアラスカ湾、アリューシャン列島周辺で暮らす。

冬季は繁殖のために日本近海に南下。

鳥島と尖閣諸島北小島、南小島で繁殖。

近年、ミッドウェー環礁でも繁殖が確認された。

2015年に小笠原諸島媒島で戦後初となる繁殖が確認。それ以降は嫁島や聟島でも繁殖が確認。

2006年には、種としての総個体数は4500羽と推定。尖閣諸島の総個体数は300〜350羽程度。

2019-2020年の繁殖期において、鳥島での総個体数は、概ね6,200羽以上まで回復したと推定。

 

【生態】

海洋に生息。
食性は動物食。魚類、甲殻類、軟体動物、海洋動物などの死骸をも食べる。
集団繁殖地(コロニー)を形成する。

頸部を伸ばしながら嘴を打ち鳴らして求愛する=クラッタリングという求愛行動。

 

夏季に北太平洋で暮らした後、

10月中ごろに繁殖島へ渡来

10月末~11月初旬 産卵(1つ)

12月末~1月初旬 孵化(産卵から65日・雌雄交代で抱卵)

4月下旬 雛を島に残し、親は離れる

5月中旬 雛は絶食で痩せてから島を離れる=巣立ち=海洋生活の始まり

5歳程度までの若い鳥は島には戻らず1年中海上で暮らす。

 

【サイズ・形態】

全長84-100㎝ 翼開張190 - 240㎝。

体重3.3-5.3㎏。飛行できる現存の鳥類の中では最大級。

全身の羽衣は白。後頭から後頸にかけて黄色(クリーム色)。尾羽の先端が黒。

翼上面の大雨覆の一部、初列風切、次列風切の一部、三列風切の先端は黒。

翼下面は白、外縁は黒。

クチバシは淡赤色(ピンク色) 先端部は青灰色。

幼鳥は全身の羽衣が黒褐色や暗褐色で、成長に伴い白色部が大きくなる。完全な成鳥の羽衣になるには8-10年かかる。

 

【その他】

1949年の調査で絶滅宣言が出されたが、1951年に約10羽が鳥島で再発見。

1958年4月25日に「鳥島のアホウドリおよびその繁殖地」として国の天然記念物に指定。

1962年4月19日に特別天然記念物に指定。

1965年5月10日に特別天然記念物の名称が「アホウドリ」、種としての指定へ変更。

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<ここから鳥の写真>

『亜種センカクアホウドリ(Short-tailed Albatross)』

尖閣諸島にて繁殖するアホウドリの個体群を亜種扱いとするのか、はたまた別種扱いにするのか?

同種内の地域差と捉えるのか?

 

そこは分類学の対価の先生や学者まさにお任せして

今回は亜種扱いで載せてみようと思います。

 

今まで、センカクアホウドリではないかと思われる個体を2個体ほど撮影出来ています。

体躯が小型、クチバシが細い、足環の付いていない個体などなどその特徴的に問題がないようですが

確信となると・・・?

 

ですが、2023年8月下旬から9月上旬にかけて大阪のりんくうタウン周辺で発見された若いアホウドリ

どう、見た目はセンカクアホウドリで間違いなさそうということで撮影に行きましした。

 

撮影時もあまり元気がなく、心配でしたが、やはり落鳥するのでは?ということで保護されました。

保護施設の頑張りのおかげで、無事に体力を回復して放鳥出来ましたが、再度保護されるということになってしまったようです。

そして、その後、別の施設で看護されながらも、結果、落鳥したという残念な報告を聞きました。

 

やはり、一度体力を落とした鳥の回復は、特に海鳥ということも輪をかけて難易度をあげたのだと推測しています。

 

ですが、その保護施設のDNAの鑑定結果は、「センカクアホウドリ」で間違いなし。という分析結果だったようです。

 

そんなセンカクアホウドリの在りし日の姿をご覧ください。

 

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