【日本の野鳥#24-33-05】ハクセキレイ(White Wagtail) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

スズメ目セキレイ科セキレイ属

学名 Motacilla alba

和名 ハクセキレイ

英名 White Wagtail

 

【分布】

下記図の通りの繁殖時の分布。

冬期は暖地や南方に渡り越冬する個体もいる。

日本では、亜種ハクセキレイが繁殖。

かつては北海道や北日本など北部でのみ繁殖が確認されていたが

1980年以降関東、中部まで繁殖域を広げ、現在では東日本では普通種。

 

他に、旅鳥として

亜種タイワンハクセキレイ、亜種ホオジロハクセキレイ、亜種シベリアハクセキレイ、亜種ネパールハクセキレイが記録がある。

 

11亜種に分類される。

 

Breeding ranges of the major races

出典:WIKIPEDIA 「White Wagtail」

 

◆亜種ハクセキレイ M. a. lugens

ロシア沿海地方、日本(北海道・本州)、樺太、千島列島、カムチャッカ半島でにて繁殖。

 

◆亜種タイワンハクセキレイ M. a. ocularis

ロシア(中央シベリア高原以東のシベリア地域)、アラスカ西部にて繁殖。

 

◆亜種シベリアハクセキレイ M. a. baicalensis

ロシア(バイカル湖周辺の高地)、モンゴル、内モンゴル自治区にて繁殖。

 

◆亜種ホオジロハクセキレイ M. a. leucopsis

中国、朝鮮半島、台湾にて繁殖。

 

◆亜種ネパールハクセキレイ M. a. alboides

ヒマラヤ山脈圏に繁殖。

 

◆基亜種タイリクハクセキレイ M. a. alba 

イベリア半島~ウラル山脈にかけて、トルコ、中東北東部(地中海沿岸国)、アイスランド、グリーンランドの東部にて繁殖。

冬期はヨーロッパ南部、アフリカ(ケニア・マラウイなど)にて越冬。

 

M. a. yarrellii

イギリス、アイルランドにて繁殖。

冬期はスペイン、アフリカ北部にて越冬。
 

M. a. dukhunensis

シベリア西部~カスピ海周辺国にて繁殖。

冬期は中東、インド、バングラディシュにて越冬。

 

M. a. persica

イラン中央部、西部に分布。

 

M. a. subpersonata

モロッコに留鳥として分布。

 

M. a. personata

イラン北部、アフガニスタン、タジキスタン、キルギスタン、カザフスタンに分布。

 

【生態】

河川、湖沼、海岸、湿地、水田、蓮田、用水路などの水辺に生息するが、水辺に近い公園、畑、市街地などでも生息する。

繁殖期は同種のつがいの縄張り争いだけでなく、セグロセキレイ、キセキレイとも縄張り争いを行う。

食性は動物食傾向の雑食。昆虫類、クモ類、環形動物などを捕食。コンビニエンスストアや商業施設の駐車場でパン屑や残飯などを捕食することもある。

地上、人家の隙間、灯篭の中などに枯草や植物の根を使った皿状の巣を作り営巣。

非繁殖期は集団ねぐらを形成し街路樹などに集まることが、騒音やフン害になっている。

「チチッ、チチッ」と鳴きながら波状飛行を行う。

さえずりは複雑で「チュピチュピチュピ」「チュビ―チュビ―」などとセグロセキレイよりも澄んだ声で鳴く。

セグロセキレイと生息環境がかぶるため軋轢が生まれている、本種の方が概ね強く、セグロセキレイが追われる傾向がみられる。

 

【サイズ・形態】

体長21㎝ 翼開長_㎝。

亜種ハクセキレイの羽衣を記載。

オス繁殖羽は頭部から背は黒。メスとオス非繁殖羽は灰色。

翼上面は黒、静止時、翼の脇が広く白く、風切羽の羽縁の白も明瞭。

体下面は白。

胸部にエプロン状の黒斑が入る、オスの方がメスよりも大きい。

尾は長く、尾の上面は黒、脇の羽は白、尾下面は白。

顔は白く、過眼線は黒。

クチバシと脚は黒。

 

【その他】

三笠市、水戸市、八潮市、東京都板橋区、東村山市、岡崎市などの指定鳥になっている。

 

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<ここから鳥の写真>

『ハクセキレイ(White Wagtail)』

日本で確認された亜種は上述のように5亜種。

繁殖は亜種ハクセキレイ。

他4亜種(亜種タイワンハクセキレイ、亜種ホオジロハクセキレイ、亜種シベリアハクセキレイ、亜種ネパールハクセキレイ)は旅鳥や冬鳥として飛来します。

 

この4亜種のコンプリートを狙っています。

出来れば、国内で揃えたいところですが、ひとまず、本来の生息地に出向き、そこで目を養い、その後突然に出会いで確信を持ちたい。

というプランですが、このハクセキレイは個体差や換羽状態の差も多様で、識別はなかなか難しいので、そのようにうまく行くのかどうか(;'∀')

 

九州や南西諸島の春の渡りの季節に、狙って離島や半島周辺で観察に挑みたいと思っています。

 

ハクセキレイは、私が鳥見を始めた1980年代はまだ今ほど見る機会の多い鳥ではなかったのですが

今では、最も目にするセキレイになりました。

やや心配なのが、キセキレイや日本固有種のセグロセキレイとの競合による影響です。

ハクセキレイの環境適応力の高さが、他2種へ大きな影響を及ぼすことになるかもしれません。

 

◆亜種ハクセキレイ

こういう個体は亜種ホオジロハクセキレイと悩みます。

沖縄にて

 

これは鹿児島にて

◆亜種タイワンハクセキレイ

未見

 

◆亜種ホオジロハクセキレイ

タイ北部にて

 

台湾にて

 

◆亜種シベリアハクセキレイ

未見

 

◆亜種ネパールハクセキレイ

写真がしょぼい(;'∀')

インド北東部Roingの河川流域部にて

肝心の顔がない(;'∀')(;'∀')(;'∀')

 

日本で記録があるのか?

ないのか?

◆基亜種タイリクハクセキレイ M. a. alba

ドバイ(UAE)にて撮影 

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。