【日本の野鳥#17-142】エトロフウミスズメ(Crested Auklet) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

チドリ目ウミスズメ科エトロフウミスズメ属

学名 Aethia cristatella

和名 エトロフウミスズメ

英名 Crested Auklet

 

【分布】

オホーツク海、ベーリング海を中心とした北太平洋に分布。

千島列島、アリューシャン列島、カムチャツカ半島、樺太で繁殖。

日本での繁殖の記録はない。

冬鳥として北日本の海上に渡来する。

年によって渡来数に差がある。

 

【生態】

海岸の断崖に大きなコロニーを作って繁殖する。

コウミスズメも混じることもある。

海上では、大きな群れを作る習性がある。夜間に集魚灯などに群がることもある。

食性は動物食。

潜水して、魚類、ミジンコ、オキアミ、軟体動物などを捕食。

 

【サイズ・形態】

全長24-26㎝ 翼開長40-50㎝。

成鳥繁殖羽は頭部、喉上部、後頚部、背面および翼上面は黒。

喉下部、胸、下面は灰黒色。

額から長い黒い冠羽が前方に突き出る。

眼の後方に白い飾り羽。

虹彩は白。

クチバシは橙色。

非繁殖羽は、クチバシは褐色になり、冠羽も細く短くなる。基本的な体色に関しては繁殖羽と同じ。

 

【その他】

 

 

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<ここから鳥の写真>

『エトロフウミスズメ(Crested Auklet)』

コロニーでは本種からタンジェリンオレンジの香りがするというのですが

主に魚や甲殻類などの海産物を主食としている生物から、柑橘系の香りがするというのが不思議でなりません。

一度、コロニーへ出向いて、それを体験してみたいと思っています。

 

ですが、昨今のロシア情勢を鑑みると、なかなか本種の繁殖域の海域に鳥を見に行くということは当面出来そうもありません。

文化交流や自然科学の交流などが途絶えて、ロシアとの共同研究の鳥たち(シジュウカラガン・ハクガン・ヘラシギ・オオワシ・カラフトアオアシシギなど)に悪い影響がないことを祈るばかりです。

 

日本国内で本種の群れに遭遇するには、沖合に出向く必要があります。

出来れば海鳥ウォッチング船で出会えると嬉しいのですが、なかなかその巡り会わせになりません。

フェリー航路においても、近年は渡来数が減少していて、2012年以降出会えていないのが現状です。

 

黒潮の蛇行の影響や海水温の影響、それにともなう餌の分布などに変化が出たり、もしかすると総個体数や、日本に渡来するエリアの環境の悪化など、いろいろ考えられますが、「もしかしたら」の方でないことを祈るばかりです。

 

その2012年の写真をご覧ください。

全て非繁殖羽ですね。

 

 

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。