スズメ目カラス科カラス属
学名 Corvus macrorhynchos
和名 ハシブトガラス
英名 Jungle Crow
【分布】
ユーラシア大陸東部(沿海州から中国、ヒマラヤ、インド、インドシナ半島、大スンダ諸島、東アジア)に分布。
日本では小笠原諸島を除く全国の低地から山地まで分布。
日本には4亜種が分布。
◆ハシブトガラス
Corvus macrorhynchos japonensis
北海道から九州にかけて分布。
◆チョウセンハシブトガラス
Corvus macrorhynchos mandshuricus
対馬付近に分布。
亜種ハシブトガラスよりやや小型。
◆リュウキュウハシブトガラス
Corvus macrorhynchos connectens
奄美群島以南の南西諸島に分布。
亜種ハシブトガラスよりやや小型。
◆オサハシブトガラス
Corvus macrorhynchos osai
八重山列島に分布。
亜種ハシブトガラスより小型。
【生態】
森林地帯・山間部に広く生息。一方、日本では都市部にも生息域を広げた。
海岸、河川敷、農耕地、住宅地、市街地、山地、森林に生息。
留鳥。
ねぐらは集団でとる。
食性は雑食。
昆虫類、鳥の卵や雛、小動物、小型爬虫類、両生類、それらの死骸、魚(死骸)、果実、種子、木の実、生ゴミなどを採食。小鳥やハトサイズまでの鳥や、リス、ネズミなど生きた動物を捕食する。
ハシボソガラスよりも動物食傾向が強い。
樹上、都市部では街路樹、電柱やに木の枝組んだ巣を作り営巣。
針金やハンガー、ビニールの紐などを巣材に利用することもある。
本種もハシボソガラスと同様に「遊ぶ」行為を行う。
ハシボソガラスよりも通る声で、体を水平にして「カーカー」と鳴く。
鳴き声に合わせて尾を上下に振る。
【サイズ・形態】
全長56㎝ 翼開長100㎝。
雌雄同色。
全身が金属光沢(紫・青がかった)の黒。
ハシブトガラスに比較としては、
クチバシは太く、上クチバシのカーブは曲がりが大きい。
額は出っ張る。
脚とクチバシも黒。
【その他】
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<ここから鳥の写真>
『ハシブトガラス(Jungle Crow)』
都市部では生ごみをあさる姿が都市化した鳥の象徴のようなイメージですが
その生ごみに集まるクマネズミやドブネズミを追い立てて狩る姿を見たことがあります。
幼少時には、廃菌床のおがくずを崩して、カブトムシの幼虫やさなぎを捕まえた後、そこに集まって、私たちが見つけきらなかった幼虫やさなぎを彫り出して丸呑みする姿を見て、カラスの「凄さ」や「人の行動を利用する目ざとさ」を幼な心でも感じたことを思い出します。
夕方にセミの幼虫を拾いに行って、カラスが先に何匹も食べている姿も見たりしていました。夏休みの思い出に、「カラス」の行動が組いられているんですよね~
実際、ツバメの巣を襲撃したり、ムクドリのねぐらに突っ込んで、巣立ったばかりの幼鳥を咥えていったりと・・・鳥見を始めてからも、いろいろなそういう場面に出くわしています。
都心では、駆除の対象になって、本種の数は減少傾向のようですし、生ごみの袋も、カラスの見えない光線の黄色の袋の使用などで、生ごみ対策もされてきたりと・・・
カラスにとって、都市は少しずつ住みにくくなりつつあるのかもしれませんが、反対にネズミ天国になってきたりするかもしれませんね。ネズミに天敵が減るわけですから。
◆ハシブトガラス
Corvus macrorhynchos japonensis
バフ変個体
◆チョウセンハシブトガラス
Corvus macrorhynchos mandshuricus
未撮影
◆リュウキュウハシブトガラス
Corvus macrorhynchos connectens
◆オサハシブトガラス
Corvus macrorhynchos osai
石垣島にて
次は「ワタリガラス」の順番ですが、見たことがないのでスキップします。
次回は「キクイタダキ」になります。
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今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。