ハヤブサ目ハヤブサ科ハヤブサ属
学名 Falco peregrinus
和名 ハヤブサ
英名 Peregrine Falcon
【分布】
南極大陸以外の全大陸に分布。
19亜種に分類。
以下の図(参照:Peregrine falcon - Wikipedia)
◆1:Falco peregrinus tundrius 亜種ツンドラハヤブサ
北アメリカ大陸ツンドラ地帯~グリーンランドに分布。
主にヨーロッパ西部と中米、南米にも渡り越冬。
◆2:Falco peregrinus anatum 亜種アメリカハヤブサ
北アメリカ~メキシコに分布。
北西部個体群は絶滅。そこに亜種混合個体が移入。
◆3:Falco peregrinus pealei 亜種オオハヤブサ
クリル列島とカムチャッカ沿岸部、東ベーリング海海岸~アラスカ湾とアリューシャン諸島に沿って、ブリティッシュ・コロンビア州(カナダ)に分布。
◆4:Falco peregrinus cassini
南米の東部(エクアドル~ボリビア、チリ、アルゼンチン(最南端フエゴ島、フォークランド諸島)に分布。当地に留鳥。
◆5:Falco peregrinus calidus 亜種ウスハヤブサ
ユーラシア大陸の北極ツンドラ地帯~シベリアに分布(繁殖)。
南アジア、サハラ砂漠以南のアフリカで越冬。
◆6:Falco peregrinus peregrinus 基亜種
北ツンドラとピレネー山脈、アルプス山脈以南~地中海の間の温暖なユーラシア地域に分布。
◆7:Falco peregrinus brookei
イベリア半島~地中海沿岸部(アルジェリア北部・モロッコ含む)~コーカサス地方に分布。
◆8:Falco peregrinus pelegrinoides
カナリア諸島~メソポタミア地方~中東にかけて分布。
◆9:Falco peregrinus babylonicus
イラン東部~ヒンデゥークス山脈~天山山脈にかけて分布。
個体によっては冬季にインド北西部で越冬。
◆10:Falco peregrinus madens
ベルデ岬諸島(アフリカ北西部大西洋沖)に分布。留鳥。
◆11:Falco peregrinus minor
アフリカ大陸(サハラ砂漠以南)に生息。最小亜種。
◆12:Falco peregrinus radama
マダガスカル島・コモロ島に分布。留鳥。
◆13:Falco peregrinus peregrinator
インド、スリランカ、バングラディシュ~中国南東部にかけて分布。
◆14:Falco peregrinus japonensis ( kleinschmidti, pleskei, and hartertiを含む)
亜種ハヤブサ
シベリア北東部、カムチャッカ半島、日本にかけて分布。
◆15:Falco peregrinus furuitii 亜種シマハヤブサ
小笠原諸島(北硫黄島)に分布。絶滅種。
◆16:Falco peregrinus ernesti
スンダ列島・フィリピン諸島、ニューギニア南部~東部、ビスマルク諸島に分布。留鳥。
◆17:Falco peregrinus nesiotes
フィジー諸島、バヌアツ諸島、ニューカレドニア諸島に分布。留鳥。
◆18:Falco peregrinus macropus
オーストラリア(南西部を除く)に分布。留鳥。
◆19:Falco peregrinus submelanogenys
オーストラリア南西部に生息。留鳥。
【生態】
断崖や岩場で営巣することから、河川、湖沼、海岸、岩場などの周辺に生息。
ゆえにヒトが建設した高層ビル群での営巣例も世界的に確認されている。
食性は動物食。スズメ~ハトまでのサイズの鳥類を主食とする。他にネズミやウサギなどの哺乳類も狩る。
飛ぶ鳥を蹴落とすように狩りを行う。水平速度は100㎞、降下速度は300㎞を超える。
和名は「速い翼」が由来と言われる。
営巣は崖などに直接産卵するか、他の鳥の古巣を利用する例もある。
【サイズ・形態】
全長38-51㎝ 翼開張84-120㎝。
オスよりメスが大型。
頭部は青みがかった濃い黒。
頬に黒い髭状の斑紋(ハヤブサ髭)が入る。
体上面や翼上面は青みがかった黒。
喉から体下面は白、うち胸部から体側面にかけて黒褐色の横縞が入る。
眼瞼は黄色。
虹彩は暗褐色。
クチバシは基部は青灰色、残りは黒。
蝋膜は黄色。
脚は黄色。
【その他】
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<ここから鳥の写真>
『ハヤブサ(Peregrine Falcon)』
近年、鳥類学の分類が目覚ましく変化しています。
その中でもハヤブサ目の分類は驚きました。
ハヤブサ のDNA解析の結果、ハヤブサ は タカ とは縁遠い事が判り、独立したハヤブサ目となって、「ハヤブサ目」 は 「タカ目」 よりむしろ 「インコ目」「スズメ目」 に近いと発表されて、驚いたことを覚えています。
見たイメージだけではわからない一例ですよね。
他にも「トキ」はコウノトリ目→ペリカン目に代わりましたしね。
ちょっと鳥の話からは反れますが、魚類でもグッピーによく似た「メダカ」はグッピーとは縁がなく、「トビウオ」の仲間という分類も驚いたものです。
近年の野鳥図鑑はハヤブサ目はタカ目とはページが離れて、スズメ目の直前に記載されていますよね。
堅苦しい分類の話はさておいて、本種のお話を少々。
学生時代(30数年前)は本種をはじめ、オオタカ、ミサゴは比較的珍しい鳥でした。
今は比較的目にする機会の多い鳥になっています。
そんな本種は今では信州でも営巣しています。
チョウゲンボウの集団繁殖地で有名な天然記念物の十三崖でも営巣しましたし
長野県庁の真裏の河川の崖でも営巣しました。
そんな身近になって来たハヤブサを数年間、日本海側の崖でじっくり観察したことがあります。
当時は、デジスコを始めたかどうか位の頃で、思い出のシーンもまぶたに記憶(^^)
ですが、その後もたまに見に行って、無事に繁殖しているか?
と確認をしています。
代は入れ替わって、ペアも当時の二羽とは異なっていますが、今でも無事に繁殖しているようです。そんなハヤブサの姿をご覧ください。
巣の見張り
羽むしっています。(餌はアカゲラ)
♂から♀へのプレゼント
右が♀・・・大きさ違いますね
♂は爪をたたんでいますね
お互いに見つめ合っています
抱卵
この年はタマゴは3つ(確か2卵が孵った)
デジスコ時代のカット

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。
今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。



















