【日本の野鳥#18-20】ノスリ(Eastern Buzzard) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

タカ目タカ科ノスリ属
学名 Buteo japonicus
和名 ノスリ
英名 Eastern Buzzard

【分布】
中央・南シベリア、モンゴル、中国、日本に分布。

温帯亜寒帯地区で繁殖し、亜寒帯域の個体は温帯や熱帯域に渡り越冬。

日本では、亜種ノスリ、亜種オガサワラノスリ、亜種ダイトウノスリ(絶滅)が分布。

亜種ノスリは、北海道、本州中部以北、四国の山地、九州の一部にて繁殖。繁殖地では留鳥。

冬期は南西諸島を除く全国に冬鳥として飛来。

亜種オガサワラノスリは小笠原諸島に留鳥として生息。
亜種ダイトウノスリは絶滅したと思われるが、標本もないので、亜種としての扱いに疑問視説もある。
 

種ノスリは、Buteo buteoとして、種として分類され、亜種分けして区別されていたが、近年、分子系統による分類のにおいて、3つの系統に種として分けられた。

 

●ヨーロッパノスリ(Buteo buteo) 種ノスリとは系統的に遠縁とされた。

●ノスリ(Buteo japonicus) マダガスカルノスリが近縁種となる。

●ヒマラヤノスリ(B. refectus) 本種は、オオノスリに近縁とされる。

 

 

 

【生態】
平地から山地の森林にて繁殖および生息。

冬鳥として飛来する個体は河川敷や田畑に生息。

主に樹上に木の枝を組んだ巣を作り営巣。

食性は動物食。小型哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、昆虫類、節足動物、環形動物、陸生の貝類などを捕食。

狩りの手法は、ホバリングしながら地上の獲物を急降下して捕らえる方法と

樹上から獲物に向かって急降下、もしくは匍匐低空飛行して捕らえる方法がある。

後述の獲物の捕り方の「野を擦る」様子から命名されたともいわれるが、諸説ある。


【サイズ・形態】
全長50‐60㎝ 翼開長100-140㎝。

メスの方が大きい。

頭部が淡褐色で、褐色の斑が密に入る。

喉と太い顎線は濃褐色。

背からの上面は淡褐色から暗褐色で、白い斑や、羽縁が入る個体もいる。

胸~下面は白みがかた淡褐色に褐色の縦斑が入り、腹部の中~下部あたりに濃褐色の帯が入る。

ふ蹠に羽毛は無し。

虹彩は暗褐色。蝋膜は黄色。クチバシは黒。脚は黄色。

 

幼鳥は背面が淡褐色、または灰色味を帯びた褐色。虹彩は灰褐色。

 

飛翔時、翼下面は白っぽい淡褐色(淡バフ色)。初列において顕著、次列、三列風切の先端が暗色。

翼角部に暗褐色のパッチ斑が入る。

翼は幅広く、尾は短い円尾で横紋は入らない。

 

体色は個体差や地域差が大きく、色の濃淡や斑の大きさなどに差異がある。
 

【その他】

亜種オガサワラノスリは日本固有亜種として、国の天然記念物に指定。


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<ここから鳥の写真>
『ノスリ(Eastern Buzzard)』

日本のタカでは、トビに次ぐ、目にしやすい種と思います。

特に冬期は全国の田畑、農耕地、河川敷で見ることが出来ます。

比較的、樹上や杭など上に目立つように止まっていることが多いので、見つけやすいタカともいえます。飛翔時も非常に特徴的で、翼の下のパッチが特徴的で識別も容易なので、是非、冬期の楽しみとして探してみてください。

 

本種の個体差は、ハチクマ、チュウヒとともに差異が幅があり、それを楽しむ人が多いです。

特に、ハチクマと本種は渡りの季節にまとめて確認できることから、渡りの観察の目的として楽しむ人がいます。

 

私は、渡りの季節というよりも、越冬期の個体差を楽しんで撮影しています。

 

色の濃い個体、白っぽい個体、典型タイプ、幼鳥・・・など

 

数個体を貼っておきます。



営巣

抱卵期に気を使って観察を遠慮していたら

思いのほかでかくなっていて・・・

なんと一羽が巣立った瞬間‼


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今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。