タカ目ミサゴ科ミサゴ属
学名 Pandion haliaetus
和名 ミサゴ
英名 Osprey
【分布】
極地、砂漠地帯を除く全世界に分布。
ユーラシア大陸と北アメリカ大陸の亜寒帯から温帯地域とオーストラリアの沿岸部で繁殖し、北方の個体はアフリカ大陸中部以南と南アメリカに渡って越冬。
日本では北海道では夏鳥、他では留鳥。
4もしくは3亜種に分類
◆Pandion haliaetus haliaetus – 基亜種。ユーラシア大陸に生息。北部のものは南方へ渡り越冬。]
◆P. haliaetus carolinensis – 北アメリカ大陸に生息。基亜種よりもやや大型。胸の色も青白い。
◆P. haliaetus ridgwayi – カリブ海に生息。渡りを行わない。頭部の色が基亜種と比較して淡色。
◆P. haliaetus cristatus – オーストラリア、タスマニアに生息。4亜種のうち最小。渡りを行わない。独立種とする分類もある。
【生態】
主に沿岸部に生息。内陸部でも湖沼、広い河川、河口などにも生息。
食性は動物食。主に魚類を捕食。爬虫類、鳥類、貝類なども食べることもある。
水面上空をゆっくりと飛び、獲物を見つけるとホバリング飛行を行い、狙いを定めて急降下し、水面直前で両脚を伸ばし、ダイブする狩りを行う。
営巣は、海岸の断崖、樹上に、枝を組んだ大きな巣を作る。
【サイズ・形態】
全長54‐64㎝ 翼開長150‐180㎝。
雌雄同色。メスが大きい。
背面と翼上面は黒褐色。腹部と翼下面は白。顔も白、クチバシから太い過眼線が首に向かって入る。
後頭部には小さな冠羽がある。
クチバシは黒。脚は青灰色。
脚指の第1趾は反転する。
鼻腔に弁があり、羽毛は密生して油分が多く、撥水機能が高い。
【その他】
以前はタカ科に分類されていたが、脚指の構造、鼻孔の形状、遺伝子距離、化石記録の古さなどで別の科レベルであるとされる。
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<ここから鳥の写真>
『ミサゴ(Osprey)』
アメリカの軍用機「オスプレイ」は、本種の英名が由来。
ニュースなどで耳にすることもあると思います。
その軍用機V-22の特徴は、垂直離着陸を有し、かつ航続性や速度の性能も長けている。
ヘリと航空機の能力を併せ持つ軍用機です。
まさに本種の飛行とホバリングという特徴と合致しますね。
信州でも千曲川で見る機会があります。
上越市の高田公園の濠で狩りをしている姿も見たことがあります。
海辺のイメージが強い鳥ですが、エサの魚があれば内陸部でも生息しているわけです。
狩りは非常にダイナミックです。
猛禽類の狩を目にする機会はあまりないですが、本種の狩は比較的目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?
また、狩った魚を脚にぶら下げて飛ぶ姿も見ることも多い猛禽ですね。
その持ち方も、まるで魚雷をぶら下げているようなので、鳥見の世界では
「魚雷持ち」と呼ばれています。
海上・水上で狩りをして、食べる場所まで運ぶことから、目にする機会も多いのだと思います。
タイにて
ここからは日本での撮影
若い個体ですかね。
ハンティング後
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