【日本の野鳥#17-109】ニシセグロカモメ(Lesser Black-backed Gull) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

チドリ目カモメ科カモメ属

学名 Larus fuscus

和名 ニシセグロカモメ

英名 Lesser Black-backed Gull

 

【分布】

イギリスおよびアイスランド、ユーラシア大陸北部(北西部から北央部)、中央アジアで繁殖。

ヨーロッパ~アフリカ中部の大西洋沿岸、アフリカ中部、紅海~アフリカ・インドインド洋沿岸、ペルシャ湾、ガンジス川流域、中国南西部沿岸にて越冬。

日本では、主に西日本や九州で少数が越冬。

 

5亜種に分類とされる。諸説あり。

L. f. graellsii  グリーンランド、アイスランド、フェロー諸島、イギリス諸島、西ヨーロッパで繁殖。

                      翼上面がかなり濃い灰色


L. f. intermedius  オランダ、ドイツ、デンマーク、スウェーデン南東部、ノルウェー西部で繁殖。 

             翼上面が濃いめの灰色


L. f. fuscus  ノルウェイ北部、スウェーデン、フィンランドから白海で繁殖。

          翼上面が真っ黒


L. f. heuglini  ロシア北部~シベリア中部に生息。ホイグリンカモメとして別種扱いという説もあり。

           


L. f. barabensis   中央アジアで繁殖。

 

【生態】

繁殖期は、海岸や湖に面した崖や草地にてコロニーを形成して繁殖。

非繁殖期は、海岸・港湾・漁港、河川流域、湖沼などに生息。

食性は、動物食傾向の雑食。魚類、昆虫、甲殻類、ヒトデ、軟体動物、種子、果実、小さな哺乳類、卵、小鳥、ひな、死肉の断片、臓物などを採食。

 

【サイズ・形態】

ここではホイグリンカモメを代表として記載します。

全長55‐70㎝ 翼開長138‐158㎝。

成鳥の夏羽は頭部は白。

背や翼上面はウミネコやオオセグロカモメ並みに濃い。

初列風切は暗色傾向が強い。

クチバシは黄色、下クチバシに大き目の赤い斑がある。

虹彩は淡色から暗色で個体差がある。

眼瞼は赤~オレンジ。

脚は橙黄色。

 

冬羽は、脚の色の鮮やかさが鈍る。

頭部には細い褐色の斑が後頸部を中心に入る。

 

幼鳥は、上面・大雨覆はセグロカモメに比べて暗色傾向。

地色が白いので、コントラストが目立つ。肩羽や三列風切の羽縁は狭くて鱗模様を呈する傾向。

初列風切は内側まで黒褐色。

 

【その他】

 

 

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<ここから鳥の写真>

『ニシセグロカモメ(Lesser Black-backed Gull)』

日本のカモメマニアは、カモメの細分化に特化していて、かなりマニアックに細分類をしている方が多いです。(学会発表の種の分け方よりも細かく分類して、識別を楽しんでいる人が多い)

 

その中でも、本種をどう区分けして、分類分けやその見極めをするのか?

そんなことを楽しんでいる方々が最近増えています。

 

私は、その細分化になかなかついていけずにいるのが現状ですが、10年ほど前と比較して、感じることは、①カモメの観察する人が増えた ②若い世代の人が増えた ③女性からの注目も浴び始めている ④細分化の識別の出版物が増えて、全体のレベルが上がっている。

 

というのが印象です。

 

本種を一昔前には、ホイグリン系、タイミル系と呼んでいて、今では、それぞれから「系」を外せるような分類をする人が増えてきています。

さらに幼鳥や若鳥までも識別することをSNS上で議論を交わしながら楽しんでいる投稿を傍から見て勉強になると思いつつ、なかなか頭の中で整理がつかないもの事実なのです。

 

そんなことで、ホイグリン系の写真を載せておきます。

 

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。