【日本の野鳥#17-100】ウミネコ(Black-tailed Gull) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

チドリ目カモメ科カモメ属

学名 Larus crassirostris

和名 ウミネコ

英名 Black-tailed Gull

 

【分布】

ロシア南東部、中国大陸東部、朝鮮半島、台湾、日本に留鳥として生息。

一部中華人民共和国東部などへ南下し越冬。

日本では、留鳥(一部の地域は夏鳥)として生息。

北海道や東北北部の個体の多くが南下して越冬する。

 

【生態】

沿岸部や河口、干潟などに生息。

食性は動物食の強い雑食。魚類、両生類、甲殻類、昆虫、小型の鳥類やヒナなど、動物の死骸、ごみなどを食べる。また、他の鳥類が捕らえた獲物を奪う事もする。

集団繁殖地(コロニー)を形成し、岩礁帯、草地などに枯草や海藻なので皿状の巣を作る。

 

【サイズ・形態】

全長44‐48㎝ 翼開長120-128㎝。

中型カモメ。

頭部や体下面は白、体上面は黒灰色。

尾羽は白に内側尾羽10枚の先端付近が黒い帯が入る。英名(black-tailed=黒い尾をした)の由来になっている。

翼上面は黒灰色。初列風切先端は黒、先端にわずかに白い斑紋が入る個体もいる。

虹彩は黄なった白。アイリングが眼の縁に赤く入る。
クチバシは黄色、先端が赤くその内側に黒い斑紋が入る。

脚は黄色。

幼鳥は全身が黒褐色、肩を被う羽毛や翼上面の羽縁が淡褐色。

虹彩は黒。

クチバシや脚はピンク色を帯びた淡褐色。

クチバシの先端は黒。

夏季は後頭が白(夏羽)、冬季は後頭に灰褐色の斑紋が入る(冬羽)

 

【その他】

類似種:カモメ

中型カモメで、脚とクチバシが黄色という特徴として似ているが

背中および翼上面の色が本種は濃く、クチバシの色は、カモメには赤い斑が入らない。

クチバシの形状も本種のほうが頑丈なイメージ、カモメは華奢。

 

繁殖地が国の天然記念物に指定されている。

1922年に八戸市の蕪島と出雲市の経島がそれぞれ「蕪島ウミネコ繁殖地」「経島ウミネコ繁殖地」

1933年に陸前高田市の椿島が「椿島ウミネコ繁殖地」

1934年に女川町の江島が「陸前江ノ島のウミネコおよびウトウ繁殖地」

1938年に酒田市の飛島が「飛島ウミネコ繁殖地」

 

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<ここから鳥の写真>

『ウミネコ(Black-tailed Gull)』

極東地区を代表する中型カモメ。

 

冬期も大きな渡りを行わないので、東南アジアやオーストラリアなどで記録されると「人気のカモメ」になるんですよね。

チャガシラカモメの記事の中でも書きましたが、タイのガイドが我々はチャガシラカモメを撮影していて、車の反対側にいたウミネコの幼鳥をガイドたちは激写していました。

 

ところ変われば、価値観も変わるわけです。

 

話が変わりますが、本種は、カモメ観察にとって非常に役に立つ存在です。

それは「ものさし」として最適です。

 

サイズ、背中から翼上面の色、クチバシの色と模様、脚の色

これらを基準に、撮影しておくと

光の具合で黒っぽくなったり、白っぽくなるほかのカモメの色を

ウミネコよりも薄い、濃いなどと比較が可能になるからです。

 

怪しいカモメを撮影する際、隣にいるウミネコが大切になるわけです。

たまに、ターゲットの前に割り込んでまったりされてイラつくこともありますがね~

 

そんなウミネコをどうぞご覧ください。

三宅島にもいました。

ウミネコたくさんにシロカモメ(サイズと背の色の差)

セグロカモメとの背の色の差

死んだカメを若鳥がつついていました。

 

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。