チドリ目シギ科オバシギ属
学名 Calidris alpina
和名 ハマシギ
英名 Dunlin
【分布】
ユーラシア大陸と北アメリカの北極海沿岸のツンドラ地帯で繁殖。
中国南部、中東、地中海沿岸、アフリカ西海岸、北アメリカの東海岸・西海岸にて越冬。
日本では旅鳥または冬鳥として、全国各地に渡来。
国内で最も多く見られるシギ類の種のひとつ。
日本では、亜種ハマシギおよび亜種キタアラスカハマシギが確認されている。
10亜種に分類
◆C. alpina alpina ヨーロッパ北部、シベリア北西部で繁殖。
◆C. alpina actites 亜種カラフトハマシギ サハリンで繁殖。
◆C. alpina arctica グリーンランド北東部で繁殖。
◆C. alpina arcticola 亜種キタアラスカハマシギ アラスカ北西部、カナダ北西部で繁殖。
◆C. alpina centralis シベリア北部、中央部、北東部で繁殖。
◆C. alpina hudsonia カナダ中央部で繁殖。
◆C. alpina kistchinski 亜種カムチャッカハマシギ 千島列島・カムチャッカのオホーツク海沿岸で繁殖。
◆C. alpina pacifica アラスカ西部および南部で繁殖。
◆C. alpina sakhalina 亜種ハマシギ ロシア東部からチュクチ半島で繁殖。
◆C. alpina schinzii グリーンランド南東部、アイスランド、イギリス諸島、スカンジナビア半島、バルト海沿岸で繁殖。
渡りの解説図はWikiより
【生態】
繁殖期には、草原ツンドラ、泥炭草原ツンドラなどの湿性草原に生息。
非繁殖期は、干潟や砂浜や河口などの海岸部、湖沼の沿岸部、水田や干上がった溜池などに生息。
食性は動物食。貝類、甲殻類、ゴカイ、昆虫類、干潟表面のバイオフィルムなどを捕食。
オスは繁殖期にディスプレイフライトを行う。
国内では、「ピーウ」と特徴的な声で鳴く。
【サイズ・形態】
全長16-22㎝ 翼開長36-38㎝。
雌雄同色。
繁殖羽(夏羽)は、頭頂部に黒と赤褐色の縦斑。
上面は赤褐色に黒斑。下面はに上胸、頸側に黒い縦斑が入る。腹部の大部分は黒。
非繁殖羽(冬羽)は、上面が灰褐色。下面は白。胸には広くエプロンのような灰褐色の縦斑。
クチバシは長めで下にカーブする、色は黒。
脚は黒。
【その他】
類似種:ヒメハマシギ・サルハマシギの冬羽。
ヒメハマシギは一回り小さい。水かきがある。
サルハマシギは一回り大きく、脚が長く、クチバシも長め。
ハマシギは、シギやチドリを代表する浜辺の鳥で古来より「浜千鳥」として親しまれてきました。
古今和歌詩集「わすられむ 時しのへとそ 浜千鳥 ゆくへもしらぬ あとをととむる」
童謡「浜千鳥」♪
必殺仕事人のエンディングテーマ「浜千鳥情歌」♪
日本酒の銘柄にも「浜千鳥」
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<ここから鳥の写真>
『ハマシギ(Dunlin)』
日本で最も多くみられるシギです。
本種をものさしにして色々と違いを覚えていくと、シギの識別が分かってきます。
そんな「ものさしシギ」です。
地域にもよりますが、初夏~真夏を除くとよく目にすることが出来るシギですので、ものさしにぴったりですね。
さて、今回は英名について
「Dunlin」
シギの英名は「○○ Sandpiper」とか「○○ Snipe」とか「○○ Curlew」というように
それらの特徴を冠にしてその後ろにその属名的なネーミングということがほとんどです。
日本で記録あるシギの中で、One Word の英名のシギは
本種と
「ミユビシギ:Sanderling」
「エリマキシギ:Ruff」
「チュウシャクシギ:Whimbrel」
になりますね。
英名ですから、欧米の人にとっての馴染みやすさや目にする機会が多い、特徴的な存在などで、ニックネーム的にネーミングされていると思われます。
シギ以外にも、そう意味合いで、なじみだからネーミングされた鳥としては
「ワキアカツグミ:Redwing」
「ノハラツグミ:Fieldfare」
・・・ちょっとニックネーム的ではないかな?
・・・どっちも日本では珍鳥ですがね(^^;)
ちょっと別角度でのOne Wordの英名の鳥もいます。
その中でも、その地域固有の種には、こうしたネーミングの種が多い気がします。
ニュージーランドの「Kakapo」「Takahe」「Kea」
ハワイの「Apapane」「Iiwi」
オーストラリアの「Budgeigar」「Cockatiel」「Galah」
・・・そうセキセイインコとオカメインコとモモイロインコです。
ですので、こうした英名のネーミングの鳥が登場したら、そんなことを思い浮かべてみると
欧米の人にとっての馴染みやすさや、固有種だったり、かなり「特徴的」な鳥だったり。。。
そう思うと、さらに鳥のことが楽しくなってきますよ(^^)
だいぶ話がずれましたね・・・( ̄▽ ̄;)
ではシギの代表種のハマシギさんの登場です。
繁殖羽(夏羽)
おなかが黒くなり始め
美しい夏羽
非繁殖羽(冬羽)
凍った田んぼの上
真冬の北海道・・・もっと暖かいところまで渡ればいいのにね
脚が「冷て~~~」 しぇ~~~
※順番的には、次はアシナガシギですが、まだ見たことがないので、スキップします。
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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。
今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。