【日本の野鳥#17-68】ハマシギ(Dunlin) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

チドリ目シギ科オバシギ属

学名 Calidris alpina

和名 ハマシギ

英名 Dunlin

 

【分布】

ユーラシア大陸と北アメリカの北極海沿岸のツンドラ地帯で繁殖。

中国南部、中東、地中海沿岸、アフリカ西海岸、北アメリカの東海岸・西海岸にて越冬。

日本では旅鳥または冬鳥として、全国各地に渡来。

国内で最も多く見られるシギ類の種のひとつ。

日本では、亜種ハマシギおよび亜種キタアラスカハマシギが確認されている。

 

10亜種に分類
C. alpina alpina ヨーロッパ北部、シベリア北西部で繁殖。
C. alpina actites 亜種カラフトハマシギ サハリンで繁殖。
C. alpina arctica グリーンランド北東部で繁殖。
C. alpina arcticola 亜種キタアラスカハマシギ アラスカ北西部、カナダ北西部で繁殖。
C. alpina centralis シベリア北部、中央部、北東部で繁殖。
C. alpina hudsonia カナダ中央部で繁殖。
C. alpina kistchinski 亜種カムチャッカハマシギ 千島列島・カムチャッカのオホーツク海沿岸で繁殖。
C. alpina pacifica アラスカ西部および南部で繁殖。
C. alpina sakhalina 亜種ハマシギ ロシア東部からチュクチ半島で繁殖。
C. alpina schinzii グリーンランド南東部、アイスランド、イギリス諸島、スカンジナビア半島、バルト海沿岸で繁殖。

 

渡りの解説図はWikiより

 

【生態】

繁殖期には、草原ツンドラ、泥炭草原ツンドラなどの湿性草原に生息。

非繁殖期は、干潟や砂浜や河口などの海岸部、湖沼の沿岸部、水田や干上がった溜池などに生息。

食性は動物食。貝類、甲殻類、ゴカイ、昆虫類、干潟表面のバイオフィルムなどを捕食。

オスは繁殖期にディスプレイフライトを行う。

国内では、「ピーウ」と特徴的な声で鳴く。

 

【サイズ・形態】

全長16-22㎝ 翼開長36-38㎝。

雌雄同色。

繁殖羽(夏羽)は、頭頂部に黒と赤褐色の縦斑。

上面は赤褐色に黒斑。下面はに上胸、頸側に黒い縦斑が入る。腹部の大部分は黒。

非繁殖羽(冬羽)は、上面が灰褐色。下面は白。胸には広くエプロンのような灰褐色の縦斑。

クチバシは長めで下にカーブする、色は黒。

脚は黒。

 

【その他】

類似種:ヒメハマシギ・サルハマシギの冬羽。

ヒメハマシギは一回り小さい。水かきがある。

サルハマシギは一回り大きく、脚が長く、クチバシも長め。

 

ハマシギは、シギやチドリを代表する浜辺の鳥で古来より「浜千鳥」として親しまれてきました。

古今和歌詩集「わすられむ 時しのへとそ 浜千鳥 ゆくへもしらぬ あとをととむる」

童謡「浜千鳥」♪

必殺仕事人のエンディングテーマ「浜千鳥情歌」♪

日本酒の銘柄にも「浜千鳥」

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<ここから鳥の写真>

『ハマシギ(Dunlin)』

日本で最も多くみられるシギです。

本種をものさしにして色々と違いを覚えていくと、シギの識別が分かってきます。

そんな「ものさしシギ」です。

 

地域にもよりますが、初夏~真夏を除くとよく目にすることが出来るシギですので、ものさしにぴったりですね。

 

さて、今回は英名について

「Dunlin」

シギの英名は「○○ Sandpiper」とか「○○ Snipe」とか「○○ Curlew」というように

それらの特徴を冠にしてその後ろにその属名的なネーミングということがほとんどです。

 

日本で記録あるシギの中で、One Word の英名のシギは

本種と

「ミユビシギ:Sanderling」

「エリマキシギ:Ruff」

「チュウシャクシギ:Whimbrel」

になりますね。

英名ですから、欧米の人にとっての馴染みやすさや目にする機会が多い、特徴的な存在などで、ニックネーム的にネーミングされていると思われます。

シギ以外にも、そう意味合いで、なじみだからネーミングされた鳥としては

「ワキアカツグミ:Redwing」

「ノハラツグミ:Fieldfare」

・・・ちょっとニックネーム的ではないかな?

・・・どっちも日本では珍鳥ですがね(^^;)

 

ちょっと別角度でのOne Wordの英名の鳥もいます。

その中でも、その地域固有の種には、こうしたネーミングの種が多い気がします。

ニュージーランドの「Kakapo」「Takahe」「Kea」

ハワイの「Apapane」「Iiwi」

オーストラリアの「Budgeigar」「Cockatiel」「Galah」

・・・そうセキセイインコとオカメインコとモモイロインコです。

 

ですので、こうした英名のネーミングの鳥が登場したら、そんなことを思い浮かべてみると

欧米の人にとっての馴染みやすさや、固有種だったり、かなり「特徴的」な鳥だったり。。。

そう思うと、さらに鳥のことが楽しくなってきますよ(^^)

 

だいぶ話がずれましたね・・・( ̄▽ ̄;)

ではシギの代表種のハマシギさんの登場です。

 

繁殖羽(夏羽)

おなかが黒くなり始め

美しい夏羽

非繁殖羽(冬羽)

凍った田んぼの上

真冬の北海道・・・もっと暖かいところまで渡ればいいのにね

 

脚が「冷て~~~」 しぇ~~~

 

※順番的には、次はアシナガシギですが、まだ見たことがないので、スキップします。

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。