【日本の野鳥#17-70】ヘラシギ(Spoon-billed Sandpiper) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

チドリ目シギ科ヘラシギ属

学名 Calidris pygmea

和名 ヘラシギ

英名 Spoon-billed Sandpiper

 

【分布】

チュクチ半島からカムチャツカ半島にかけてのロシア北東部で繁殖。

タイ・中華人民共和国南部・バングラデシュ・ベトナム・ミャンマーなどへ南下し越冬。

日本では旅鳥として春秋に飛来、沖縄島で越冬した例もある。

 

【生態】

繁殖期には、海岸のツンドラにある水場周辺の草地に生息。

非繁殖期は、砂浜干潟や砂浜海岸・河口・塩田に生息。

食性は動物食傾向。

特徴的なクチバシを左右に振って泥や砂の中にいる昆虫、甲殻類、環形動物や種子などを採食。

草地に、コケや地衣類を組み合わせた皿状の巣を作る。オスが抱卵育雛を担う。

ディスプレイフライトを行う。

 

【サイズ・形態】

全長14-16㎝ 翼開長28-30㎝。

雌雄同色。 夏冬異色。

クチバシは扁平で、黒。

クチバシの先端は既に雛のときからスプーン(へら)形、他のシギ類と著しく異なる。
繁殖羽(夏羽)は 頭部、頸部が赤褐色。頭上、頸側、前頸、上胸、胸側には黒褐色の縦斑が入る。
上面は黒褐色、赤褐色、灰色のまだら状。

胸から下面は白。
非繁殖羽(冬羽)は赤褐色が消え、上面は黒褐色と灰褐色のまだらになる。眉斑は白、目立つ。

下面は白、斑点はない。
幼鳥は上面が黒く、額から眉斑は白。

頭頂、耳羽、上面は黒褐色、羽縁は白。

喉から尾筒までは白く、胸側は淡い褐色。

 

【その他】

世界的な珍鳥。総数300羽とも言われています。

生息数が激減している。

繁殖地の環境変化の問題だけでなく、中継地および越冬地の環境変化

さらに渡りの季節の網による狩猟の混獲が問題視されている。

 

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<ここから鳥の写真>

『ヘラシギ(Spoon-billed Sandpiper)』

世界のバードウォッチャーの憧れのシギ。

初めて見たのはタイの塩田。

もちろん、タイは越冬地。

冬羽の観察になります。

この塩田は、ヘラシギ観察の有名な湿地になっています。

その後同じ場所に再訪して2回目の出会い。

ここからは2回目の訪問時

フラッグが付いていますね。

次は3回目の出会い。

なんと、GWに佐賀にシギの観察に行った友人が、結構赤くなった本種を撮影してきました。

 

次の大潮まで10日ほどあるので、抜けてしまうだろうと・・・

ところが、まだ残っている。。。と再訪した友人から、真っ赤な本種の写真を見せられたら

速攻、夜通しで佐賀まで運転。。。

現地に着くと、ちょうど夜明け

干潟が満潮になるまでの刻限

潮がだんだん寄せてきます。

同じカラーの同じサイズの無数のトウネンの群れの中の1羽を探すわけです。

 

スコープの中に入った姿を見て

震えるような感動で、泣きそうになりました。

右はトウネン 左が夏羽のヘラシギ

この色のヘラシギに次はいつ出会えるだろうか?

これが4回目の出会い。

愛知県にて。

久しぶりに「たくみみ」さんとの鳥見。

朝、暗いうちに現着。

ヘラシギがねぐらにしている場所を想定して

ごみの中を探す作戦。

当たりました‼

いましたよ~

 

その後、波打ち際に出て来てくれました。

座って待っていると、寄ってきます。

 

何度も会いたい鳥ですね。

 

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。