カッコウ目カッコウ科カッコウ属
学名 Cuculus poliocephalus
和名 ホトトギス
英名 Lesser Cuckoo
【分布】
アフリカ東部、マダガスカル、インドから中国南部までに分布。
南アフリカ、ザンビア、ジンバブエ、タンザニア、ケニア、コンゴ、ソマリア、セイシェル諸島、パキスタン、スリランカ、インド、ネパール、ミャンマー、タイ、カンボジア、ベトナム、マレーシア、ブータン、インドネシア、中国、ロシア、朝鮮半島、日本に分布。
インドから中国南部に越冬する個体群が5月頃になると中国北部、朝鮮半島、日本へ渡る。
【生態】
日本には夏鳥として飛来(5月中旬)。
食性は動物食、毛虫中心の昆虫や節足動物を捕食する。
托卵を行う。
托卵相手は、ウグイスが主。
オスの鳴き声はけたたましい、尻上がりな声で、「キョッキョッ キョキョキョキョ!」を繰り返す。
この響きが、「ホ、ト、トギス」と聞こえるということで和名になったといわれている。
早朝からよく鳴き、夜中にも鳴く。
この鳴き声の「聞きなし」としては、「本尊掛けたか」や「特許許可局」や「テッペンカケタカ」が有名。
【サイズ・形態】
全長28㎝。
カッコウやツツドリに似るが小さい。
頭部と背中は灰色、翼と尾羽は黒褐色。
胸と腹は白色で、黒い横しまが入る。
横しまはカッコウやツツドリよりも細くて色も薄い。
目のまわりには黄色のアイリング。
口の中は赤。
【その他】
香川県の県鳥。
岡山県は県鳥を托卵という習性のあるホトトギスから「キジ」へ変更。
ホトトギスの漢字は、「杜鵑」「不如帰」「時鳥」「沓手鳥」「霍公鳥」「杜宇」「蜀魂」・・など多数。
また、声の特徴から、非常に身近な鳥であることから、故事にも多く扱われる。
尻上がりの絶叫系の声、ゆえに「結核で血を吐く」病状から、正岡子規は、本種の口の中が赤いことから、血を吐くまで鳴くといわれていることを自身の病状に当てはめて、多くの句を読んでいる。
本種の声を「忍音(しのびね)」と呼び、夜を通して初音をいち早く確認するという風習もあった。
「人や物事は見かけによらない」ということを指すことを読んだ宝井其角の句に「あの声で蜥蜴(とかげ)食らうか時鳥」がある。
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<ここから鳥の写真>
『ホトトギス(Lesser Cuckoo)』
初夏のころに信州の山では、ホトトギスの声を耳にします。
絶叫系の声なので、近くで鳴いているときは、それはそれは撮影の大チャンスと勤しんでTryするのですが、ま~~なかなか姿を現しません。。。
カッコウの仲間は比較的そういう種が多いのですが、本種は、日中でも鳴きながら飛ぶ姿は見かけますが、止まって鳴く姿はなかなかの難易度なんですよね~
毎年、絶好のチャンスと思って、挑戦してはいますが、満足な写真にならないんですよね~
そんな本種の写真を何枚か貼っておきます。
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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。
今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。