【日本の野鳥#11-16】アオサギ(Grey Heron) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

ペリカン目サギ科アオサギ属

学名 Ardea cinerea

和名 アオサギ

英名 Grey Heron

 

【分布】

ヨーロッパからアジア・アフリカ大陸にかけて分布。

寒冷地に分布する個体群は、冬季になると南へ移動。

日本では亜種アオサギが夏季に北海道で繁殖のため飛来し(夏鳥)、冬季に九州以南に越冬のため飛来し(冬鳥)、本州・四国では周年生息する(留鳥)。

 

日本には亜種アオサギが生息。

◆亜種 アオサギ Ardea cinerea jouyi  
中華人民共和国北部から朝鮮半島、日本からスマトラ島・ジャワ島にかけて生息。

Ardea cinerea cinerea 
アフリカ・ヨーロッパからインド・東アジアにかけて生息。
Ardea cinerea firasa 
コモロ、マダガスカル、アルダブラに生息。
Ardea cinerea monicae J
モーリタニアに生息。

 

【生態】

河川や湖沼・湿原・干潟・水田などに生息。

食性は動物食。魚類、甲殻類、両生類、爬虫類、昆虫、鳥類の雛、小型哺乳類などを食べる。

小型のエサはクチバシでつまみ上げるが、大きな魚などは、突き刺すこともある。

集団繁殖地(コロニー)を形成。

翼を下げながら広げた姿勢で、日光浴を行う。

 

 

【サイズ・形態】

全長88 - 98㎝ 翼開長150-170㎝。

メスよりもオスが大きい。

頭部は白。

額から眼上部・後頭にかけて、黒い筋模様が入る。

体上面は青灰色。

背に灰色の羽毛が伸長する(飾羽)。

下面は白い羽毛で被われ、胸部の羽毛は伸長(飾羽)する。

前頸から胸部にかけて、破線状の黒い縦縞。

側胸や腹部は黒。

雨覆の色彩は灰色。初列雨覆や風切羽上面の色彩は黒。

翼角の周辺には2つの白い斑紋が入る。
虹彩は黄色。クチバシは黄色。脚は暗褐色。

繁殖期になると、クチバシや脚が赤みをおびる。

 

 

【その他】

学名の種小名cinereaは「灰色の」の意。

英名も「Grey」。

和名は「アオ」。

 

日本人の「アオ」の感性はとても豊かで

鳥の和名にもたくさん使われています。

しかし、本来の「アオ=青」の鳥は結構少ないんです。

 

アオシギ→体色は「やや灰色帯びた茶色」。

アオサギ→体色全体が「灰色(青灰色)」。

アオアシシギ→繁殖期の脚は「黄緑」。

アオツラカツオドリ→クチバシ基部の裸出した肉色が「紺」。

アオバト→体色全体が「緑」。

アオゲラ→上面が「緑」。

アオジ・シマアオジ→これも「緑」「黄緑」基調。

アオバズク→これは体色からの命名ではなく、「青葉」の季節に渡ってくるから。

ちなみに「オオタカ」の「オオ」は上面の色の「蒼」が由来という説。

 

むしろ、リアルに「青い鳥」たちには「アオ」と付けずに

コルリ・オオルリ・ルリビタキ→「瑠璃」

カワセミ(漢字)→「翡翠」

 

こうして並べてみると面白い。

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<ここから鳥の写真>

『アオサギ(Grey Heron)』

非常に大きなサギ。

悪食のイメージがあります。

以前、カメラを持つ前にカイツブリを突き刺して丸呑みしたシーンを見たことがあります。

ほかにも、小さいカメ、カルガモ雛なども見たことがあります。

そうしたシーンを見ると、恐竜のイメージがはまるんですよね。

実際に、「ぎゃお~(と聞こえる)」と叫びながら飛ぶ姿は翼竜のようです。

 

私が学生時代(もう、30年以上前)は今ほど目にする鳥ではありませんでした。

むしろ、見つけるとうれしい鳥。

冬鳥のイメージがある鳥だったのですが、今では、通年見ることができる

もはや「ものさし鳥」ともいえる存在です。

 

※「ものさし鳥」:スズメ キジバト ハシブトガラス トビ 

大きさや特徴の基準になる鳥:○○よりやや小型など という感じで使われる

 

繁殖期の赤みを帯びたクチバシと脚。飾り羽も伸び始め。

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。