【日本の野鳥#10-09】ウミウ(Japanese Cormorant) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

カツオドリ目ウ科ウ属

学名 Phalacrocorax capillatus

和名 ウミウ

英名 Japanese Cormorant

 

【分布】

ロシア南東部、大韓民国、朝鮮民主主義人民共和国、中華人民共和国東部、日本に生息。

極東を代表する海鳥です。

日本では、九州以北の海岸で局地的に繁殖し、繁殖地付近では留鳥。

それ以外の海岸には越冬のため冬鳥として飛来。

 

【生態】

岩礁海岸に生息。

食性は動物食で、主に魚類を捕食。

海岸にある断崖に小規模な集団繁殖地(コロニー)を形成し、崖の隙間に枯草や海藻を組み合わせた皿状の巣を作り、5-7月に1回に4-5個産卵。抱卵期間は4週間。孵化後47-60日で巣立ち。

 

【サイズ・形態】

全長84-92㎝ 翼開長133-152㎝。

全身は緑色の光沢がある黒。

嘴基部周辺は羽毛がなく、白と黄色の皮膚が露出。

黄色部は三角形状に鋭角に尖る。

クチバシは黒みを帯びた黄色。

繁殖羽は頭部と大腿部に白い羽毛が生える。腰に白い斑紋が入る。

幼鳥は全身が黒褐色、下面が白い羽毛で被われる個体もいる。

 

【その他】

下記が国の天然記念物に指定

1934年に壁島(山口県)が「壁島ウ渡来地」。

1945年に照島(福島県)が「照島ウ渡来地」として越冬地。

1972年に粟島(新潟県)が「粟島のオオミズナギドリおよびウミウ繁殖地」として繁殖地。

 

ウミウとの識別で一番わかりやすいのは、上述の「黄色の口角部分」
カワウ=丸みを帯びる形
ウミウ=三角状で鋭角に尖った形
 

長良川の鵜飼いの「ウ」はカワウではなく、ウミウ。

ウミウの方が、やや大きいため、飲み込んだ魚を傷めないからウミウを利用しているといわれています。

使われるウミウは、養殖されたものではなく、全て茨城県鵜の岬で捕らえられてきた野生の個体です。

 

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<ここから鳥の写真>

『ウミウ(Japanese Cormorant)』

カワウにも負けない「エメラルドグリーン」の美しい目をしています。

ですが、やはりウの目は小さい・・・

 

でも、鵜の目鷹の目というくらい

獲物を探し出す目付きや様子を表しているのですから

この目をしっかり観察してみてください。

 

それと英名に「Japanese」と付く鳥ですし、もっと扱いを上げてしっかり見ていきたい鳥ですね。

 

大学の後輩の箕輪義隆さん(→箕輪義隆挿絵工房HP)は「ウミウ」が最も好きな鳥なんですよね。

きっと、隠された魅力が多いんだと思います。

 

頭の白さは繁殖期の特徴です。

ウミウとカワウの見分けのポイントで一番わかりやすいのは

口角の形状です。

ウミウは口角が尖り

カワウは丸みがあります。

その比較を。

 

ウミウ

カワウ

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。