【日本の野鳥#08-13】オオミズナギドリ(Streaked Shearwater) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

ミズナギドリ目ミズナギドリ科オオミズナギドリ属

学名 Calonectris leucomelas

和名 オオミズナギドリ

英名 Streaked Shearwater

 

【分布】

ミズナギドリ科のうち西太平洋北部の温帯域で唯一繁殖する種。

夏鳥として日本近海、黄海、台湾周辺の島嶼に分布。夏季に北海道(渡島大島)から八重山諸島(仲御神島)にかけての離島で繁殖。

冬季になるとフィリピンやオーストラリア北部周辺へ南下し越冬。日本の近海に残るものもいる。周年近海で見ることはできるミズナギドリ。

 

【生態】

繁殖期以外は海上で生活。

繁殖地では、コロニーを作るが、平坦部斜面に限らず、森林に100㎝程穴を掘り、営巣。

地上から飛び立つことが出来ないとされているが、飛び立てることもある。概ね、斜面や崖を利用するか、樹上に羽ばたきながら登って行ってそこから舞い落ちて飛翔を始める。

食性は動物食で、魚類や軟体動物などを捕食。

水面を泳ぎながら水面近くにいる獲物を捕らえたり、浅く潜水して捕らえる。

海上で鳴くことはないが、繁殖地では夜間にピーウィーピーウィー(雄)、グワーェグワーェ(雌)と鳴き、翼の音とともに賑やかになる。

 

【サイズ・形態】

全長49cm 翼開長120cm。

ミズナギドリ類中、最大種。

雌雄同色。

上面は暗褐色、羽毛の外縁(羽縁)が淡色で、白い波状の斑紋が入る。

大雨覆や次列風切は淡褐色。

頭部は白い羽毛に不明瞭な褐色の斑紋や斑点が点在。

尾羽は黒または黒褐色。体下面は白。

翼下面は白、初列下雨覆の外側(外弁)や風切羽下面は黒または黒褐色。

クチバシは細長く、先端が鈎状、色はピンク色がかった淡青色で、先端が青灰色。脚はピンク色。

 

【その他】

1924年に京都府舞鶴市の冠島が「オオミズナギドリ繁殖地」

1928年に北海道松前町の渡島大島が「オオミズナギドリ繁殖地」

1935年に岩手県釜石市の三貫島が「三貫島オオミズナギドリおよびヒメクロウミツバメ繁殖地」

1938年に島根県西ノ島町の星神島が「星神島オオミズナギドリ繁殖地」

1940年に島根県西郷町(現:隠岐の島町)の沖ノ島が「沖島オオミズナギドリ繁殖地」

1972年に新潟県粟島浦村の粟島が「粟島のオオミズナギドリおよびウミウ繁殖地」

これら繁殖地が国の天然記念物に指定。

京都府の「府の鳥」に指定。

 

鳥屋の通称「オオナギ」

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<ここから鳥の写真>

『オオミズナギドリ(Streaked Shearwater)』

日本近海で最も普通に見ることが出来るミズナギドリが同種です。

沿岸部でも飛翔するので、陸からでも観察することは難しくないミズナギドリです。

 

繁殖のほとんどが、極東の温帯なので、日本の多くの離島で繁殖しています。

関東から近い場所で、夜の帰巣を体験できる場所は、御蔵島。

ただ、断崖絶壁のこの島は、定期船の着岸の確度が低いので、行きにくいんですよね~

ですが、一度行って見たいと思っています。

 

極東を代表するミズナギドリですが、近年、他にもれずに、数を減らしています。

漁業での混獲、離島への天敵の移入(ネコ・ネズミなど)、海洋汚染・ごみの誤食。。。など

いつまでも日本の近海で「たくさん」見られることを祈りたいです。

「なんだ、オオナギかぁ~」という存在であり続けて欲しいですね。

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。