【日本の野鳥#07-01】アビ(Red-throated Loon) | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

アビ目アビ科アビ属

学名 Gavia stellata

和名 アビ

英名 Red-throated Loon(Red-throated Diver)

 

【分布】

北アメリカ大陸北部やユーラシア大陸北部で繁殖。

冬季は北大西洋、北太平洋の沿岸部に南下し、越冬。

日本では冬季に九州以北に越冬のため冬鳥として渡来。

 

【生態】

池沼畔、海岸など水辺から近い草地に営巣。

冬、日本では沿岸部に生息。陸に上がることはほとんどない。

食性は動物食。主に魚食、軟体動物を採食。

 

【サイズ・形態】

全長53-69㎝ 翼開長106-116cm。

繁殖羽は頭部が灰褐色、前頸部が赤褐色。

非繁殖羽は頭から首の後ろ側、背から尾にかけて灰黒色で、頭は灰色味があり、背は黒味が強い。顔の下半分から首の前方、胸、腹など下面は白色。

クチバシが上方に反ったように見える。

虹彩は赤。

脚は体の後方についていて、遊泳・潜水には優れるが、陸上歩行には不向き(カイツブリ類に似る)。

 

【その他】

1931年(昭和6年)に広島の呉市の豊島周辺(二窓島周辺)海域を「アビ渡来群游海面」として国の天然記念物に指定。

 ※実際はアビとあるが、正確な識別では、主に「シロエリオオハム」がほとんどであったのですが、総称でアビ(アビ類)とくくられていたようです。

 

広島県の教育委員会のHPに広島の文化財のサイトがあります。

そこの一文をご紹介。

 『アビは,この地方でイカリ鳥という。。。。中略。。。イカリ網代漁は、アビに追われて海中深く潜入するイカナゴを好餌(こうじ)として群集するタイやスズキを釣るもので、アビの群游する海面を囲んで数十隻の漁船が円陣を組んで乗り回す。この特異な漁法は、古来祝島・二窓・馬乗・すずめ磯の近海の急流うずを巻く所で行われていたが、昭和60年代前半に消滅した。』

 

現在では、、海砂の大量採取でイカナゴの生息環境が破壊され、高速艇の影響でアビ類がおびえるなどでアビ渡来群の群れはの渡来は激減した。500年以上続いたアビ漁がおこなわれていた時代は、数百羽がいたようですが、今ではほとんど見られなくなったようです。その要因でアビ漁は行われなくなりました。

 

1964年(昭和39年)に広島県の「県の鳥」に指定。

 

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<ここから鳥の写真>

『アビ(Red-throated Loon)』

「夏羽を見たい‼鳥」

そんな1種なんですよね。

 

だいぶそれっぽいという個体を撮影しましたが

どうも、夏に北へ帰る途中で、調子悪くなった個体だったようで・・・

やはり、繁殖地に行って見てみたいという鳥だなと思う次第です。

 

アビについて、ちょっと面白い話。

大学の後輩に箕輪義隆さんがいます。

鳥見人ならご存知の方が多いと思いますが、「海鳥ハンドブック」の著者です。

昨年(2020年)に改訂版が出た時に、実際に本人と話をしていて

『アビのクチバシって「上方に反る」と記載のある図鑑が多いと思うんですが、実際には反っていないんですよ、目の錯覚で、反っているように見える・・・んです。』

『え・・・そうなんだ~』

という会話をしたんですよね~

 

皆さんはどうでしょう?

クチバシが反っていない? 反っているように見える?どっち?

繁殖羽

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。