【日本の野鳥#06-3~4】(絶滅種)◆リュウキュウカラスバト◆オガサワラカラスバト | 鳥好きFPのつれづれ日記2

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自然ものの写真をご紹介していきます。
野鳥が中心ですが、風景や草花、動物、きのこたちも登場します

記事の前半は「よもやま話」
記事の後半に「自然ものの写真」をご紹介です。

ハト目ハト科カワラバト属

学名 Columba versicolor

和名 オガサワラカラスバト

英名 Bonin wood pigeon

 

学名 Columba jouyi

和名 リュウキュウカラスバト

英名 Ryukyu Wood Pigeon

 

【分布】

●オガサワラカラスバト

小笠原諸島の固有種。

現存する標本は小笠原諸島父島(1828)、及び媒島(1889)で採集。

日本に標本がない。

 

●リュウキュウカラスバト

琉球列島の固有種。

沖縄本島と周辺の小島(屋我地、瀬底、伊平屋、伊是名、座間味)、北・南大東島に分布。

タイプ標本の採集地は沖縄島クンチャンで、1887年2月3日に採集。山階鳥類研究所似て保管。

 

【生態】

●オガサワラカラスバト

詳しい生態は分かっていない。

 

●リュウキュウカラスバト

海岸近くの亜熱帯性の広葉樹林などに生息していた。

地上を歩きながら、シイの実などの植物質を採食。

 

【サイズ・形態】

●オガサワラカラスバト

全長は約45cmで、現存するカラスバトの亜種アカガシラカラスバトよりやや大型。

体色はアカガシラカラスバトに較べて淡灰黒色、全体に緑や紫の金属光沢あり。

 

●リュウキュウカラスバト

全長は約45cmで、カラスバトよりやや大型。

カラスバトに似るが、背に三日月状の白斑がある。

 

【その他】

●オガサワラカラスバト

他の絶滅した小笠原諸島固有種同様、島の開拓による生息環境の破壊と外部から移入したネズミ、ヤギなどによる卵の食害などが影響していると推察されている。

1889年に媒島での捕獲が最後の記録。

 

●リュウキュウカラスバト

もともと種全体の個体数が少なかった上、狩猟圧、森林破壊が森林性の本種に大きな影響を与えたと言われている。

沖縄本島では1904年。

大東諸島では1936年。これが最後の記録。

 

 

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<ここから鳥の写真>

『オガサワラカラスバト・リュウキュウカラスバト』

今回は、写真は無し。

 

環境省レッドリスト2020によると

日本の絶滅種の鳥類はこの2種の他に

オガサワラガビチョウ

オガサワラマシコ

カンムリツクシガモ

ミヤコショウビン(世界で標本1体だけの種:宮古島で採集。)

キタタキ(日本:対馬で絶滅:本亜種は朝鮮半島ではわずかに現存)

ウスアカヒゲ(与那国島の固有亜種)

ダイトウノスリ(大東諸島の固有亜種)

ダイトウヤマガラ(北大東島、南大東島の固有亜種)

ダイトウミソサザイ(南大東島の固有亜種)

ムコジマメグロ(聟島固有亜種)

オガサワラハシブトゴイ(聟島固有亜種)

シマハヤブサ(硫黄列島の固有亜種)

マミジロクイナ(硫黄島の固有亜種)

の15種となっています。

 

こうして見ると、島嶼の生息の種、亜種が絶滅に及んでしまったことが分かります。

生息環境として狭い島は、人為的な環境の変化(開発や移入種)、噴火などの自然災害などの影響が出やすく、非常に脆弱でかつ微妙なバランスの上に生態系が成り立っています。

そんな環境ゆえ、個体数自体ももともと多くないことも合わせて、

そのバランスのどこかが崩れることで絶滅への道が一気に進んでしまうということが分かります。

 

今、レッドリストに載っている

絶滅危惧種の中にも、危機的な種・亜種もまだいます。

一方、保護や保全が実り、回復している(回復基調の)種・亜種もいます。

 

その保全に関わることが出来なくとも、興味を持ち、祖の種や環境などを我々が考えることから

彼らの未来がいい方向に変わっていくきっかけになるのかと思います。

 

説教じみた内容で心苦しいのですが、お付き合いいただき、ありがとうございます。

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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。

今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。