カモ目カモ科マガン属
学名 Anser albifrons
和名 マガン
英名 Greater White-fronted Goose
【分布】
北アメリカ大陸北部やユーラシア大陸北部で繁殖。
4亜種
日本に飛来するのは1亜種
◆マガン A. a. frontalis
カナダ、アラスカ、ロシア東部で繁殖。
アメリカ合衆国、メキシコ、中華人民共和国、朝鮮半島、日本などに南下して越冬
【生態】
湖沼、湿原、水田地帯に生息。
植物食
家族単位で行動し、それが集まり大群で越冬。
古いデータですが、日本での亜種マガンの1970年における飛来数は3,700羽、同年より狩猟禁止と保護が進み、1997年における飛来数は34,000羽と推定されている。この期間で約10倍に増。
近年ではその数は20万羽を超えています。
【サイズ・形態】
全長65-86センチメートル。翼開張135-165センチメートル。
上面の羽衣は羽毛の外縁(羽縁)が淡色の暗褐色で、後部につれて黒みが強くなる。
腹部には黒い横縞が入るが個体によって様々な模様。飛翔時には目立つ。
上尾筒、下尾筒は白い。
額から嘴にかけて白い斑紋が入る(大きさに個体差がある)。
嘴はピンクや橙色。脚は橙色。
「カハン、カハン♪」という声が切ない感じで心に響きます。
【その他】
宮城県の「県の鳥」に指定。
1971年に国の天然記念物に指定。
有名な高額取引切手に「月に雁」のモデルはマガンとされています。
歌川広重の作画です。
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<ここから鳥の写真>
『マガン(Greater White-fronted Goose)』
ヒシクイの項にも書きましたが、夜が明ける早朝、数万羽・数千羽ものガン類がいっせいに、大きな群れになって飛ぶさまは壮観で圧巻です。
そのときにつくる隊列「雁行(がんこう)」は、その地域の冬の風物詩です。
私が主に見ている新潟県の朝日池ではマガンは亜種オオヒシクイに次ぐ数が集まります。
オオヒシクイとともに飛び立つとサイズの違いが歴然です。
ですが、私の頭上を越える際に鳴く声ととともに羽ばたく時のきしむような音が
この大きな鳥の飛翔を支える翼の強さを感じるんですよね。
是非、皆様にも、マニアックな視点ではありますが、その羽ばたくときの「音」を耳にして欲しいです。
バフ変個体
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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。
今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。