今回はミツバチの新たな強力な天敵のことをお伝えしようと思います。
ミツバチの天敵は
先日書いた伝染病の菌類 ほかにスムシという巣の中に入り込んで巣盤を食べてしまうガの幼虫、ミツバチヘギイタダニ(バロア病も併発します。届出家畜伝染病指定)の寄生、ツキノワグマの食害、ツバメ(特に女王バチの結婚飛行中の食害は甚大)の捕食、オオスズメバチの襲撃による巣の崩壊あたりが代表的なところなんでしょうか。
最後に書いたオオスズメバチの脅威は、ニホンミツバチにおいては適応していて、対処方法を持っているのですが、セイヨウミツバチにおいては、やられるがまま巣が全滅してしまうこともあります。
ですので、セイヨウミツバチは、このオオスズメバチの影響下にある日本では、野生化できないといわれています。
(一部、オオスズメバチのいない島などでは野生化しているということですが。。。)
そんな対オオスズメバチにすら脆弱なセイヨウミツバチに新たな天敵が日本に侵入ししまっています。
それが、本日ご紹介する「ツマアカスズメバチ」です。
本体ジャワ島などに生息していたスズメバチが、このところ世界中に侵入していて
ヨーロッパにおいてもフランスなどで大きな被害が出ているようです。
セイヨウミツバチを餌にして、生息域を拡大していて、アジアでもすでに韓国・台湾には入ってきています。
ミツバチが容易につかまる楽な対象だからかかなり餌としてのターゲットにされているようですが
ほかの昆虫類にも多くの影響が出ているようです。
現実韓国では、小型のスズメバチ類が競争に負けて大きく数を現象させているようですから環境全体に与える影響が小さくない種類の侵入者ということになるんです。
地理的な関係から、日本にも、ついに対馬でツマアカスズメバチが確認されてしまいました。
そんな記事がNETにありましたので。下にコピペしておきます。
産経ニュース 2014.3.10 10:14
韓国や欧州で人間の被害や生態系への影響が大きな問題になっている中国原産のスズメバチ「ツマアカスズメバチ」が長崎県の離島、対馬に侵入、定着していることが、地元の自然愛好家や対馬市、九州大の上野高敏准教授らの調査で確認された。攻撃的で、健康被害とともに、餌になるニホンミツバチなど在来の昆虫の生息や生態系への悪影響が懸念される。環境省も対馬での生息状況や生態の調査を始め、防除対策の検討に乗り出した。
上野准教授は「繁殖力が強く、本土に侵入したら分布が急拡大し被害が深刻化する可能性が高い。早めの駆除対策が必要だ」と警告した。ツマアカスズメバチは最大で体長が3センチ程度になるスズメバチの一種。昆虫などを捕食し、巣を刺激すると執拗に人間を追尾することが知られている。
対馬北部では多数の巣が見つかり、養蜂に使うニホンミツバチを捕食していることも分かった。対馬との間に定期航路がある韓国から、船に乗って侵入した可能性が高いという。
記事が。。。1時間後に追加されています。
産経ニュース2014.3.10 11:31
長崎県の離島、対馬に侵入、定着していることが、わかった中国原産のスズメバチ「ツマアカスズメバチ」。アジアを中心に分布するスズメバチの一種。全身は黒色で頭と腹部が赤い。欧州では2004年ごろにフランス南部で確認されて以来、急速に分布域が拡大。ミツバチの減少との関連が指摘されているほか刺された人の死亡例もある。韓国では03年ごろから急激に分布を拡大。在来のスズメバチの数が急減したことや、都市部で最も刺傷例の多いスズメバチになっているとの報告がある。
体長は最大で3センチ程度と日本に広く分布するオオスズメバチよりは小さいが、対馬にもいるヒメスズメバチより攻撃性ははるかに高いという。
長崎県自然環境課では「新たな侵略的外来種で早期に対応すべきだ。外来種の影響を受けやすい島の中で新たな外来種を抑え込み在来種を守る取り組みが進めば他の地域でのモデルにすることもできる。環境省や対馬市と協力して対策を検討したい」としている。
現在、ハチミツの生産やほかのミツバチ生産物(ローヤルゼリーやプロポリスや化粧品用蜜蝋など。。。)への影響のほかにも
花粉媒介者としての功績が大きいミツバチの役割が損なわれることが、農業全体に大きな影響を与えることになります。
昨年記事にしましたが、多くの作物がミツバチの受粉に頼っているのが現状なのです。
農産物の生産に大きな被害が出るという2次被害が心配です。
そのあたりは明日の記事にしましょう。
何はともあれ、この移入種のツマアカスズメバチの撲滅は必須です。
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<ここから野鳥の写真>
今年もハチクマを撮影できました。
このハチクマの撮影は、養蜂家の方にしっかりと確認許可を取り
観察する前日にメールで確認してブラインドの設置の許可を得て撮影をしています。
当然、養蜂家の方の敷地にての撮影になりますので
くれぐれも、安易に真似されて養蜂家の方とトラブルにならない様にお気を付けください。
この場所は、問い合わせいただきましてもお答えできませんのでご容赦ください。
今回は『ハチクマ中間型♀』
前記事にも書いたように
ハチクマが巣箱に近づく際には
いきなりダイレクトということは少なくて
様子を伺いながら(何の様子なのかはわかりかねますが・・・)寄ってきます。
多くのハチクマが好む枝は何本かありますが
他にお気に入りの枝は個別にあるんです。
この♀はどうやら、私のブラインドから見えにくい場所の枝がお気に入りであったようで・・・
すっぴんの枝にとまった後、前ボケたっぷりの位置の枝に移って
しばらくそこで様子を伺って
舞い降りましたよ~
舞い降りたシーンはまた明日
まずは、寄ってきた際の枝ものを^^
まずはダイレクトにここに入ってきました。
♂よりだいぶ大きいです。
手前の葉っぱが風に揺られて。。。その抜けた瞬間に「シャッター」
あれ?向こうもこっちの大きな目玉が気になったかな???
眉の上。。。の白いラインが特徴的な個体ですね。。。昨年はいないタイプの♀でした。
タカ目タカ科
学名 Perinis ptilorhyncus
和名 ハチクマ
英名 Oriental Honey Buzzard
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本日はお立ち寄りいただきましてありがとうございます。
今日も皆様にとってみずみずしい一日でありますように。
背面は褐色 腹部は淡く褐色が入った白色(褐白色)
目は虹彩が黄色
尾羽の暗色のバンドが狭い
顔部は茶色が勝った色調
そして、♂個体よりも大きい
ということでハチクマ中間型♀としました。
