私が『金利は今すぐ上がらない』と考える理由
今日もまた住宅ローンのお話の続きです。
初歩的な事ですが、金融機関はどうやって収益を上げるのでしょう?
簡単な事ですよね。
金融機関の収益のメインは融資を行うことです。
つまり金融機関にとってはお金そのものが商品です。
皆さんが利用している住宅ローンも当然金融商品の一つです。
大きく収益を出したければ貸し出し金利を上げれば済む話ですが、この10年の間、大きく利上げがされたなんて話は聞いた事がありません。
なぜでしょう?
簡単に言えば、『お金の需要が少ないから』です。
モノの値段は需要と供給から決定されます。
需要が多いものほど値段は高くなりますし、反対に少なければ安くなければ売れません。
良く思い出してみてください。皆さんの周りで需要が無い(欲しいと思わない)商品の値段がどんどん高くなるような事ってありますか?
お金についても同様です。
資金需要とはなにも住宅ローンだけではありません。
企業に対する事業資金の融資などもありますね(と言うよりはそちらの方が金融機関にとってはメインです)
しかし、今のような景気動向では企業も設備投資を控えたり、場合によっては事業を縮小するなどで、資金需要は起こりにくくなっています。
金融機関自体はお金が無いわけではありません。むしろお金をどんどん貸出したいのです。
しかし貸出先が少ない。
企業が借りないのなら当然個人へとなりますよね。
そして個人が必要とする資金の代表的なものは『住宅ローン』です。
また、銀行には貸出残高という評価項目があります。優良な貸出先が多い方が銀行にとってもありがたいことなのです。
当然銀行間にも競争がありますから、他所よりも多くのお客さんを集めたいとなれば・・・
つまり現状は買い手市場と言い換えることも出来るわけです。
『金利が高ければ借りない』となれば、金利を上げる事は叶いませんね。
金利上昇を唱える方々は、どうもバブルの頃、もしくは好景気を基準として考える傾向があるようですが、『今』もしくは『この10年』を基準と考えるとだいぶ違うと思いませんか?
市場が金利を決める事はあっても、金利が市場を創る事は無いと言えます。
世の中の景気が良くなり、それに連れて金利が上げるという事はありますが、金利が上がって景気が良くなるなんて事は無いのです。
という事は・・・
『いきなり金利が上がるなんて事はあまり現実的ではない』という考え方も有りだと思いませんか?
また、金利が上がるような世の中になるという事は景気が回復しているとも言えると思います。
となれば・・・個人所得もそれに伴い増えていくということも考えられると思うんですけど、いかがでしょう?
金利は日銀の政策によって決定される側面もありますが、逆に言えば銀行がそれを無視して勝手に決めるということはありません。
また、急激な金利上昇で現在住宅ローンを貸出してる先が返済不能になる事は金融機関にとってもリスクとなるのです。
金利が今すぐ急激に上がる事は無いという根拠は他にもいくつもありますが、この話をすると際限がなくなりそうですね。
とりあえず今日はこの辺で。
住宅ローン『返済困難』の続き
昨日の記事 の続きです。
この記事については予想通り、他にも面白い記事が多くありました。
この記事 は住宅ローンのことを言っているのではありませんが、興味深い記事なので参考にしてください。
さて、それでは続きに参りましょう。
『慌てて長期固定金利に借り換えなんて、かえって自殺行為になる可能性だってあるのです。
なぜなら・・・』
この答えは実は以前に書いてます。
実際に変動金利や短期固定金利を選択している方は、今現在はかなりの低金利で借入してますので、金利上昇は潜在的にはリスクとしてありますが、現実にはまだその『可能性がある』ということに過ぎません。
可能性の有無だけで言えばどんな事にも可能性はあるのですが、不思議と逆の可能性を言う方がいないんですよね。
つまり金利が上がらない可能性。
住宅ローンの金利が最も高くなったのは90年12月。
固定金利で8.28%、変動金利で8.5%となっています。その後は毎年下がり続け、実は95年からはあまり変わらない状況が続いています。(もちろんその間も微妙に上がったり下がったりは繰り返していますが)
『住宅ローン破綻予備軍』という言葉に敏感に反応してしまう方。
今、長期固定金利に借り替える事は、以前にも言っていますが
『潜在的なリスクを顕在化してしまう』事になるということを知っていただきたいと思います。
金利上昇を訴える方は何故か右肩上がりに金利が上がるというストーリーがお好きな様で、一度上がったら上がり続けるかのような論調なんですよね。
よほどバブル時代が忘れられないのでしょうか?
私が日頃お付き合いさせていただいているこの方 はこんなコトを言ってます。
つまり、現在の状況こそが普通なのであって、経済環境に依存し、景気動向などに気を取られるなど考えられない。
私もどちらかと言うとその考え方の方が自然であると考えています。
失われた10年と言われる時代にいろんな事が複雑に絡み合う世の中へと変化してきているので、日銀の政策一つとっても単独で単純に考える事は出来ない世相なのです。
ついこの間まで『戦後最長の好景気』と言われていた事を覚えてますか?
その間に日銀はどのようなオペレーションをしていたでしょう?
住宅ローンの話から、だいぶ違う方向へ話が逸れてきてしまいましたが・・・(;^_^A
次回は違う角度からも考えてみようと思います。
住宅ローン苦 相談続々
本日(10月27日)の読売新聞の記事です。
25日の朝日新聞にも同様の記事があったようですね。
私は朝日新聞は読んでいないのですが、えふぴぃしぃ@FPコンサルオフィスさん のこの記事 でおおよその事は理解しておりました。
情報が少ないので断定的な事を言うのは憚られますが、景気低迷によるリストラや収入の減少などに起因するものが多いようですね。
このような状況下では期間延長などの返済条件変更も考えなければならないかもしれませんが・・・
重要なのは『元金』がどのように推移してきて、今後どうなるのか?という事です。
今回の記事にあるような、返済が困難になった方というのが、金利変動でそのようになったのではなく(実際金利は今現在ほとんど動いていません)、単純にインカムが無くなった、もしくは少なくなった事が原因であれば、金利選択によるリスクは実は長期固定を選択した方のほうが大きいのではないでしょうか?
なぜなら変動や短期固定に比べて長期固定の方が実効金利は概ね高くなるため、多くの借入残高があると考えられるからです。
売却して一括返済という手段もありますが、それも残高の問題が強く影響します。
もしこの中に5~6年前にフラット35で借入をしたという方が多く含まれているとしたら・・・
その当時、『変動金利は危険だから長期固定を選択したほうが良い』という話を信用して長期固定を選択していたとしたら・・・
メディアは早くも『12月危機』とか言い出してますし(こないだも6月危機とか言ってましたね)、『早めに固定金利に借り換えを』なんて言ってる専門家もいらっしゃいますが、ひとまず落ち着いて状況を確認しましょう。
慌てて長期固定金利に借り換えなんて、かえって自殺行為になる可能性だってあるのです。
なぜなら・・・
続きは次回に
