前回のエントリーで不動産を購入するか賃貸とするかについて記載した。

では私の場合はどうであったか。

結論からいえば、アーリーリタイメント時に住居を購入した。

私も住居をどうするか悩み、アーリーリタイメント一年前から賃貸・購入双方の視点で物件を探した。

その中で、山の手線内側、大手町・上野・新宿・池袋まで30分以内で駅からの距離が徒歩10分以内という物件を分譲で見つけた。

築年数は10年以上経過しているが、内装はリノベーションしてあり特に水周り関係は新品に取り替えたばかりという物件だ。

その他重要事項説明書や過去の修繕履歴・図面などを入手しチェックも行った。

バリュー面だがこのエリアの同規模程度だと、共益費込み賃料月16万程度、更新料2ヶ月が相場だと考えたので、年間208万が賃貸時の支払いとなる。購入する場合は、月2.5万程度が支払共益費及び修繕積立金、年20万が大規模修繕積み立て金・年7万が固都税と考え、年間57万が購入時の支払いとした。ネットすると150万となる。
キャップレートだが厳しく見て7%程度とし、想定バリューを2150万と算出した。

当初先方のオファー価格は算出した想定バリューとほぼ同じ程度であったが、交渉の結果約1割値引きをしてもらえることととなり、物件レベルに対して納得できるバリューとなったのでこれで購入した。

このことからわかるようにたとえ自家使用であったとしても、投資案件と同じ程度の時間をかけて評価・判断しないといけない
前回のエントリーでキャッシュフロー額別・運用利回り別にアーリーリタイアメントに必要な資金について記載した。

加えて住居をどのようにするか(賃貸か購入か)決定する必要がある。

理論的には、同じクラスの住居であれば購入しても賃貸しても価値ベースで考えれば、同額になるよう設定されているはずである。

住居の価値についてはCMBSやREITのレジデンス物件の評価と同様に考えればよい。CMBSやREITのレジデンス物件の評価は具体的にはネットキャッシュフロー(NCF)を算出しそれをキャップレートで割って算出されている。NCFは賃貸であれば発生する賃料、受入共益費、更新料などがプラスのキャッシュフローであり、購入費用、固定資産等の税金(固都税)、(マンションの場合)支払共益費、修繕積立金、大規模修繕一時金がマイナスのキャッシュフローである。これが同額になるように利回りを算出し、この利回りとキャップレートとを比較してやればよい。キャップレートについては、日本不動産研究所のHP(不動産投資家調査)などの資料を参考にできる。概算ベースとなる利回りに築年数(5年超えれば+0.5%等)・駅からの近さ(徒歩10分超えれば+0.5%等)を考慮して判断すればよい。

しかしながらそのように裁定されている物件はめったにない。
又前提条件としての「同じクラスの住居」が、分譲物件と賃貸物件とで見つけることもまれである。
建築構造を見ても、(最近建築された物件は異なるかもしれないが)明らかに賃貸物件のつくりが分譲のそれに劣っているのが通常だ。

またアーリーリタイヤした後でも、新規に物件を賃借できるかどうか疑問がある。
保証人があれば別だが、保証人もなし勤務先もなしでは、賃借できない可能性も大きいことを自覚しておく必要がある。
今賃貸物件に住んでおり、将来も同じ物件に住み続ける場合は、追い出すということはできないであろうが、引っ越すなどして新たな賃貸物件に住もうと思っても不可能となることも大いにあるのである。

最近では賃料保証会社が増加し、こうしたことを気にしなくてよくなったと思ったところ、賃料保証会社に対して規制をかけようとする動きがある。
結局、アーリーリタイアメントした後の賃貸については制約が多い。

理想はともかくそれが現実なのである。


前回のエントリーで記載した通りT期のキャッシュフロー額が450万の場合は以下のグラフの通りとなる。

$自由人のアーリーリタイアメント生活

またキャッシュフロー額を変え600万・450万・300万の3種類を想定させて場合以下の通りとなる。
①運用利回り1.0%の場合
各々必要となる資金総額は、600万の場合・・・2億6500万強
                  450万の場合・・・2億弱
                  300万の場合・・・1億2000万強
$自由人のアーリーリタイアメント生活

②運用利回り4.5%の場合
各々必要となる資金総額は、600万の場合・・・1億4000万強
                  450万の場合・・・1億強
                  300万の場合・・・6500万強
$自由人のアーリーリタイアメント生活

③運用利回り8.0%の場合
各々必要となる資金総額は、600万の場合・・・8500万強
                  450万の場合・・・6500万弱
                  300万の場合・・・4000万強
$自由人のアーリーリタイアメント生活
(それぞれ現在T期かつ現時点でリタイアするとし、時年齢をT+40、死亡時資産0、年金はT+20から150万もらえると仮定)
キャッシュフロー額が算定できれば、それをT期として、インフレ率を加味してT+1期、T+2期のキャッシュフロー額を算定していく。

例えばインフレ率を年率2%と想定し、T期のキャッシュフロー額が450万とするならば、T+1期は450万×(1+0.02)=459万、T+2期は459万×(1+0.02)=468万・・・となる。

また将来、年金収入を想定するならば、その額をキャッシュフロー額から減額していく。
年金額については、ねんきん定期便を参考にするか、日本年金機構のホームページを参考にして算出してみればよい。

こうしてキャッシュフロー額がすべて算出できたなら、このキャッシュフロー総額を満たす資金総額がいくらになるか計算してみる。

計算に必要なのは、運用利回り及び死亡時年齢(T+何期までいきるか)、死亡時に資産をいくら残したいかということである。

例えば国債の金利並みの利回り(1.5%)で運用し、死亡時年齢をT+40、死亡時資産0とすると、アーリーリタイアメント時に約2億弱の資金が必要となる。
株式並みの8.0%で運用し他の条件が同じとするならば、約6500万弱の資金でまかなうことができる。
株式と債券和半のポートフォリオを組むとして4.5%の運用とすると、約1億強の資金が必要となる。

$自由人のアーリーリタイアメント生活
(現在T期であり、T期にリタイアするとし、T期のキャッシュフロー額が450万として計算。又年金はT+20から150万もらえると仮定)
アーリーリタイアメント後のキャッシュフロー表が作成できた後は、それに非定期的な支出要因を加えていく。

車を持つということならその買い替えや持ち家の場合は大規模修繕費などだ。
また子供がいるなら、子供の非定期的な教育費などもそこに入るだろう。

次にインフレ率を勘案して、時系列的なアーリーリタイアメント後のキャッシュフロー表を完成させる。

ちなみに生命保険文化センターが老後の最低日常生活費は平均23.2万円、ゆとりある老後生活を送るための費用として、最低日常生活費以外に必要と考える金額は平均15.1万円という調査報告を出している(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成19年度)。


ちなみに私の場合当初想定したのは当初10年間の平均で年間450万であった。

現在のキャッシュフローもわからない場合には、数年間家計簿でもつけてみればどうかと前回記載した。

エクセルシートで自分で作成してもいいが、家計簿は現在では簡単にネット経由でダウンロードできる。

その際、好みはいろいろあるが今後の生活イメージに役立てる機能があれば便利だ。
例えば、日銀金融広報中央委員会(知るぽすと)のみんなの家計簿(但し現在は廃止)の機能があれば充分だと思う。

さて現在の自分の年間ベースのキャッシュフロー及び項目別明細を把握できたとしよう。

次にアーリーリタイアメント後の生活イメージに応じて加減していく。
ただこの時点で詳細なものを作る必要はないし、まだ漠然なものしか作れないと思う。

必要なことは、実現不可能なキャッシュフロー表を作成しないことだ。

アーリーリタイアメントを焦るあまり無理なキャッシュフロー表をつくるのは、無理な夏休みスケジュールを作るのと似ている。
子供時代そうした性格だった人は要注意だ。
前回「アーリーリタイアメントする為にまず必要なことは、リタイアメント後自分自身どのような生活を送りたいか(あるいは送れるのか)イメージすることだ。」という記述をした。

では具体的に、そのイメージからアーリーリタイアメントに必要な金額を算出してみるにはどうするか?

簡単にいえばキャッシュフロー表及びその項目別明細を作ってみることだ。

キャッシュフロー表をどう作るか悩む人も多いと思う。

その場合、日常費用については、現在の自分のキャッシュフロー表を作成し、そこからアーリーリタイアメント後の自分の生活の変化を鑑みてプラスマイナスしてみればよい。

現在のキャッシュフローもわからない?

その場合はアーリーリタイアメントを考える前に、数年間家計簿でもつけてみればどうか?
ただ家計簿というと昨今の節約ブーム的に細かく細かく記載することはない。
目的は家計簿をつけることではなく、自分のキャッシュフローを把握する為だからだ。
会社をやめてデイトレードなどで食っていくとする人は別として、アーリーリタイアして自分の好きなことをしてのみ過ごしていくには、リタイアする前にまとまった資金を蓄積しておくことが必要だ。

私も、「アーリーリタイアするにはどの位の資産が必要か?」聞かれることがある。

残念ながら正答はない。

どの位の資産が必要か?というのは、あなたがどの様な暮らしをするのかと密接に関係するからだ。

生活費で見ても、毎日ゴージャスがレストランで食事をし流行を追う生活をする場合と、田舎にひきあげ三食自炊をする生活では年間にかかるコストは全く違う。

加えて車を持つ持たない、住居を持つ持たないなどでも大きくコストは異なってくる。

アーリーリタイアメントする為にまず必要なことは、リタイアメント後自分自身どのような生活を送りたいか(あるいは送れるのか)イメージすることだ。
週末、平城遷都1300年祭で賑やかな奈良にいってきた。

東京では大々的には報じられていないが、関西では4/24にはメイン会場(平城宮跡会場)がオープンしたので結構な数のメディアが取り上げている。

私のお目当ては、奈良国立博物館で平城遷都1300年祭と連動して開催されている、大遣唐使展だ(4/3~6/20開催)。

大遣唐使展公式ホームページはこちら

$自由人のアーリーリタイアメント生活

$自由人のアーリーリタイアメント生活

遣唐使の歴史を世紀ごとに7・8・9世紀に分けて展示し、同時に当時の日中関係及び国際関係がわかる展示となっている。又今回の展示は、平常展部分も特別展の展示場所としており、通常の特別展と比較してもかなり大規模だ。

加えて展示物も国内だけではなく、中国・米国からも集めて展示されているのが大きな特徴だ。
特にボストン美術館所蔵の「吉備大臣入唐絵巻」はなかなか日本に戻ってこないお宝だ。ちなみに、ボストン美術館は、フェノロサがボストン美術館日本部の初代部長を勤めるなどし、日本美術については超一級のコレクションを誇っている。

遣唐使は630年に初めて派遣され894年に停止されるまで続いていた。
その間、日本では645年大化の改新・663年白村江の戦い・752年大仏開眼と、内政・外政関係が大きく変動した時代であり、当時の超大国である唐にいかに対応するかという考えの下に遣唐使は派遣されていた。

こうした関係は決して奈良時代にとどまるものではなく、現代においても同等なことがいえる。
単純にみんな仲良くなどでは生存できないのも時代を超えた真実だ。

そうした思いを胸に今回の大遣唐使展を見学することも必要であろう。
動機はともあれアーリーリタイアメントするにはある程度まとまった資金が必要である。

ブログなどを見ると、FXや株式投資によるデイトレード・投機的取引やドロップシッピングで稼ぐ的なものが多いようだ。

そうした生活を否定するつもりはないが、皆がやれるものではないだろうし、又私の考えるアーリーリタイアメント生活とも異なる。

お金のことに時間を奪われるのではなく、自分の考えるがままに行動できる生活をしたいのだ。

お金を稼ぐ為に逆に行動が制約されるなら、それは本末転倒というものだ。