お化けタマネギの恐怖・その2
※先にその1をお読みください。
サークルの女の子に教わって、
タマネギツナサラダを食べる習慣がついた僕。
毎日食べていたわけじゃなかったけれど、
それでもしばらくすると、さすがに飽きてきた。
2~3日に1回が、1週間に1~2回という間隔になり、
やがてあまり食べなくなっていった。
他に料理ができれば、タマネギ1個なんてアッという間に消費しちゃうが、
当時の僕は、自炊と言えばせいぜい食パンを焼いて食べる程度で、
タマネギツナサラダ以外に作れる料理はなく、
また覚える気もなかった。
そして冷蔵庫の野菜室には、タマネギが1個放置された。
僕が使っていた冷蔵庫は、確か一応冷凍室のある2ドアだったけど、
一人暮らし用の小さいもので、高さがお腹ぐらいの大きさのものだった。
メインのトビラを開けると、一番下が引き出し式の野菜室で、
35×15×15cmぐらいの容積があった。
冷蔵庫の中には、いつも飲み物と調味料を入れてあるぐらいで、
ほとんどすっからかんだったし、
野菜室の引き出しも、その上の天板も半透明だから、
野菜室の中に何か入っていることはわかっていた。
「そういえば、タマネギ入れっぱなしだったよなぁ」
ある日、僕はそう思い出して、野菜室を引き出した。
傷んでいたら、捨てようと思ったのだ。
「おおっ」
野菜室のタマネギからは、5cmほどの芽が、2本、伸びていた。
それは、まるで小学生時代の理科の授業で観察した、
水栽培のヒヤシンスの球根を思わせた。
「……」
なんか、捨てづらい。
冷蔵庫の中でタマネギを腐らせると厄介なことになる、
という話を聞いたことがあったので、
こうして存在に気づいたときに、早めに捨てたかったのだが、
芽吹いたタマネギは“生きてる感”満点で、
それをそのままゴミ袋に入れるのが忍びない感じがしたのだ。
かといって、こうなってしまうときれいにスライスできないし、
タマネギツナサラダにして食べる気もしない。
そして僕は、黙って引き出しを元に戻した。
「もうちょっとして、腐るなり枯れるなりしたら、捨てよう」
しかし、そのタマネギの生命力は、そんなものじゃなかったのである。
(その3に続きます)
サークルの女の子に教わって、
タマネギツナサラダを食べる習慣がついた僕。
毎日食べていたわけじゃなかったけれど、
それでもしばらくすると、さすがに飽きてきた。
2~3日に1回が、1週間に1~2回という間隔になり、
やがてあまり食べなくなっていった。
他に料理ができれば、タマネギ1個なんてアッという間に消費しちゃうが、
当時の僕は、自炊と言えばせいぜい食パンを焼いて食べる程度で、
タマネギツナサラダ以外に作れる料理はなく、
また覚える気もなかった。
そして冷蔵庫の野菜室には、タマネギが1個放置された。
僕が使っていた冷蔵庫は、確か一応冷凍室のある2ドアだったけど、
一人暮らし用の小さいもので、高さがお腹ぐらいの大きさのものだった。
メインのトビラを開けると、一番下が引き出し式の野菜室で、
35×15×15cmぐらいの容積があった。
冷蔵庫の中には、いつも飲み物と調味料を入れてあるぐらいで、
ほとんどすっからかんだったし、
野菜室の引き出しも、その上の天板も半透明だから、
野菜室の中に何か入っていることはわかっていた。
「そういえば、タマネギ入れっぱなしだったよなぁ」
ある日、僕はそう思い出して、野菜室を引き出した。
傷んでいたら、捨てようと思ったのだ。
「おおっ」
野菜室のタマネギからは、5cmほどの芽が、2本、伸びていた。
それは、まるで小学生時代の理科の授業で観察した、
水栽培のヒヤシンスの球根を思わせた。
「……」
なんか、捨てづらい。
冷蔵庫の中でタマネギを腐らせると厄介なことになる、
という話を聞いたことがあったので、
こうして存在に気づいたときに、早めに捨てたかったのだが、
芽吹いたタマネギは“生きてる感”満点で、
それをそのままゴミ袋に入れるのが忍びない感じがしたのだ。
かといって、こうなってしまうときれいにスライスできないし、
タマネギツナサラダにして食べる気もしない。
そして僕は、黙って引き出しを元に戻した。
「もうちょっとして、腐るなり枯れるなりしたら、捨てよう」
しかし、そのタマネギの生命力は、そんなものじゃなかったのである。
(その3に続きます)