皆さんの周りの方で、口うるさいなぁと思う方や、厳しく指摘や指導される方がきっといると思います。
私は今まで、恩師的な方とのやり取りをいくつか書いてきましたが、もう一人、強烈な個性を持たれた恩師がいます。
年齢は恐らく70歳前くらいで、いい感じのおじいちゃんなんですが、國本さんという方です。
その方は経営顧問という形で、週に3日程度会社にいらっしゃってました。
法務を中心に、下請法や労基法、会社法の視点から指導をされる方でした。
私は当時、現場を持ちながら約80名程の社員を管理していました。
当然、新しい案件の契約や検収が毎月都度出てきます。
書類を精査し、契約書等を確認した上で社印や割り印をお願いしに行くんですが、顧問の國本さんが最終チェックされます。
それが通らないんです、なかなか(汗)
1回で書類が通るようになったのは、3年くらい國本さんとやり取りをしてからだったですね。
最初の頃は、書類を提出しただけでした。
すると内線がかかってきて、國本さんから呼び出されます。
契約の内容と契約に至るまでの経緯の説明を求められます。
そこから説明させていただくのですが、最低15分、長ければ1時間程度は拘束されてました。
それから何度もチェックが入り、細かなところまで説明を求められました。
私も学習してきて、國本さんからチェックが入りそうな部分を別ドキュメントをつけて提出するようになりました。
すると、厳しく「こんなことに時間を使うな!」と厳しく指導されました。
その後は、メモをつけて提出するようになったんですが、返ってきた書類には赤鉛筆でびっしりとチェックが入り真っ赤になっている状態でした。
繰り返しチェックされ、押印まで時間が凄くかかっていましたが、ある時点からすんなり通るようになってきました。
なぜかなぁと思い、國本さんに聞いてみたんです。
すると、こんな答えが返ってきました。
「今まで私は君を試していたんだよ、よくこらえて頑張って覚えてくれたなぁ。これで、大体のことには応用が利くから、これからは自分の責任において、契約書を作りなさい」
とっても嬉しくて、大きい声で「ありがとうございますっ!」と言ったのを覚えています。
今、思えば國本さんのチェックがあったからこそ、今自分が経営的な立場で仕事をさせていただいてるのだと思えますし、感謝しています。
戦時中のお話や、長年勤められた会社のお話など、いろいろお聞きしましたが、楽しくお話を聞いていたことよりも、厳しく指導していただいたことが今となってはやっぱり重要だったんだと思います。
労基法、商法、会社法なども知識が上がりましたし、なにより、國本さんに突っ込まれないようにと負けん気から独学で勉強をしたことも大きな要素だと思います。
國本さんは凄い方だなぁと、しみじみ思ってしまいます。
なぜかというと、私という人間をどう扱えば伸びるかということをイメージして、ご指導してくださっていたと思うんです。
それは、誰でも出来ることではありませんし、また、親身になって人のことを考えられていて、真剣にお付き合いされているからに他なりません。
お会いしなくなってから3年ほどが経っています。
昔の仲間から大阪で経営顧問をしてらっしゃると聞いております。
及ばずながら今私は、國本さんから教わったことを皆さんへ伝えていこうと頑張っています。
この場で御礼を申し上げます。
國本さん、本当にお世話になりました。
ありがとうございました。
これからも自分に厳しく、取り組んでまいります。