イアリア製の椅子やソファの修理は、弊社のような小規模業者にもよく持ち込まれます 。
それだけ沢山の品数が日本に入ってきているからでしょうが、、
その中でも今回は高級ブランドの位置づけの NATUZZI ITALIA (ナツッジ イタリア) です。
愛知県春日井市のお客様、ご注文を有り難うございました。。
W2.000超の大きなリビングソファです。デザインはシンプルですけどね。。
座って左肘の側面がひどく破れていますが、通常使用によるものではないかと 、
これは大型のワンちゃんのいたずらだそうで、。。
また、これだけのメーカーの本革張りですので、、当然ながら総本革張りです。
背面裏側を見れば一目瞭然、、細かく繋いで縫製してあるのが特徴ですね。
それではこのリビングソファを張り替えます。
先ずは分解してひっくり返して張地をはがしますが、
肘の下部にはメーカーのタグが付いてます。NATUZZI のUでしょうか。何故に U
型をおこすためにはがした張地をほどいて型紙を作っていきます。先ずは肘から、、
肘の内側と外側の型紙が出来ました
型紙を使って裁断、縫製します。左上は古い内側と新しく縫製した内側を並べました。
続けて外側と一緒に縫製してカバーが出来上がり
カバーを本体に被せて張り込んで完成
続いて座面背面の本体です。
カバーをはがして座のブ厚~いクッションをひっくり返すと(左上)、
ウェービングベルトが食い込んだ切れ目が所々に少し入っているので(左上)、
それを補強する目的で、底面に15mmのチップラバーを貼り付けます(右下)。
補強したブ厚~いクッション(右上)に白ワタを貼り付けて不織布でくるんでおきます。
次に座のウェービングベルトの補修というか、面取りをします。
ウェ~の隙間(左上)は勿論、底からウェ~を押し上げて、ウェ~の下(右下)も削ります
ウェービングベルトが痛み難いように。。
座面のカバーもはがした張地から型紙を作るのですが、取り忘れました
裁断しながらも、元の張地でつながりを確認しながら(左上)、、
と言うのも、ソファ全体はシンプル系でも裁断に於けるパーツは形が複雑ですので、、
どこがどことどう繋がっているのか解らなくなるそうです 。
勿論、製品ごとに全て違いますから、
それでもなんとかカバーが出来上がりました。 下段は表と裏です。
先にカバーの一部をを本体に張り付けてから、クッションを入れ込んで張り込みます。
座が出来上がり
続いて背面です。右上画像は背面クッションですが、
この大きなクッションは全て白ワタだけで作られてます。
やはり元の張地から型紙を作ったのですが、また撮り忘れ、、
縫製を繰り返して、右側の上下画像を比べてみて下さい こんな具合に作っていきます。
側面(マチ)の型紙を作って、裁断します。
背面の表面にマチ部分を縫い付けて立体的になって、2つを繋げて縫製します。
よ~やく背面カバーが出来上がりました。 上段画像は表と裏です。
カバーの上部と下部にそれぞれのクッションを入れ込むのですが、
30mmの白ワタで接着しながら包んで、へたりを補充しました。
最後に不織布で包んだクッションをカバーに入れ込んでいきます。。
右下は4つのクッションを入れ込んだ状態です。
本体に取り付けます。。
型紙は左下が本体で右下が肘、一つのパーツが大きいので種類としては少ないですが、
1台のソファの張り替えで、これでけの型をおこすことになります。
完成
本革調の高級ソフトレザーですので厚みは本革と変わりません。。
背面裏側もあえて本革のように細かく縫製で繋いでおきました。
せっかくなので、ブランドのタグも元の位置に付けておきましたヨ
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その際は事前に必ずお電話を~。。