広島県が拠点の浜本工芸さんのダイニングチェアが持ち込まれました。
張り替えの御注文です。
特に有名なのが「学習机」、
皇室に学習机(勿論、椅子もセットでしょうが、)を献上したのが有名です。
私の息子もお祝いで買って頂いて使わせてもらってます。
勿論、他の家具もしっかりした作りですよ。
名古屋市南区のお客様、ご注文を有り難うございました。。
両肘付きと肘無しの本革張りのダイニングチェアが6脚です。
腰部には浅く彫ったメーカー名の刻印が印字されています。
それではこのダイニングチェアを張り替えます。
座面の張地(本革)を留めてある針を、針おこしで1本づつ起こしていき、
ニッパーで抜き取るという、いつもの、地道で、途方もない、
でも綺麗に仕上げるためには大事な作業です。1本残らず抜き取ります。
続いて背面、、先ずは溝に埋め込んであるパイピングを取り除いてから、
座面と同じく地道な作業、、特にここでは5mm程の深さの溝に針が打ち込んであるので、
キズを付けないように慎重に
ところで、
弊社は張地を留めてある針を全て抜き取ります。
そこまでやらなくても仕上がりに大差はありませんが 「一事が万事」、
ここにこだわると他の事にも気を遣えますし、
やらないと他の作業もずさんになってしまう気がしますので、、
背面の表地をはがすとクッション材(右上)がありますが、
下にクッション材を敷いてキズ付かないように作業します。
その後、背面裏側の張地もフレームをキズ付けないようにシンチョ~に、
はがしていきます。。
ようやく張地がはがし終わりました。
続いて、フレームに溜まったりこびり付いたゴミ、ホコリをブラシと雑巾でキレ~にします
ここで補強作業を一つ、ガタつきがあった1台に手を加えます。
腰部から長いビスを打ち込むために採寸して(右上)穴を空けて(左上)、
ビスを打ち込みます(左下)。穴にはビスの頭が見えますね(右下)。
完成した画像ですが、パテで埋めて目立たなくなりました。。
ここで、フレームの汚れ落とし、塗り込み式のウレタン塗料を塗って色付け艶出し
フレームも見違えますね。
いよいよ張り替えの作業に入りますが、クッション材は傷んでますので替えます。
いつもの通り、合板の角を面取りして削って滑らかにして、下地シートを張ります。
クッション材を成形していきますが、湾曲したSバネの盛り上がりを考慮して
パームシート(茶色のシート)を使ってクッション材がより傷まないように配慮しました。
これは適度な硬さと軟らかさがあって非常に丈夫なんです。。
その後、チップラバーで成形していき、、
余分をカットして、ラバーウレタンゴムを貼り付けます。
包み込むように、、座のクッションが完成です。
型をおこして縫製して試し張りをして、
OKッになって裁断~縫製していきます。。左下が型紙で、右下は最後に貼る白ワタ。。
感触を軟らかくする白ワタを貼り付けて、カバーを被せて張り込んで座が完成
続いて背面です。背面裏の張地に下地シートを貼り付けて一緒に張り込むと、
強度をだせて1回の張り込みで済むので、フレームへの負担も軽減できるかと。。
左下で余分をカットして、ラバーウレタンゴムを貼り付けて、、
ここでも白ワタを貼り付けて(撮り忘れ)、
背面表地を張り込んで、最後にパイピングを埋め込んで、
完成
本革調の最上グレードのソフトレザーです。
少しくすんだミディアムグリーンですので、元々よりも落ち着いた椅子になりました。
セットのテーブルの天板もウレタン塗装しましたよ。これはビフォ~、、
アフタ~です。使い込んで出来るツヤが消えて、細かなキズも無くなってます。
お問い合わせは 竹永椅子店 まで
御見積もり御希望の方は、先ずはお写真でも送って下さい。
送り方はホームページの お問い合わせ ページを見てくださいネ。。
お近くであれば1脚だけでも見せに来て下さい。。
その際は事前に必ずお電話を~。。