椅子やソファを選ぶ基準はと言うと、、
当然ながら「座り心地」だと思われる方が殆どかと、、
確かに、私も自宅のダイニングチェアを選ぶ際には座り心地、というか、
「座った時の姿勢」「感触」を気にしました。。
と言うのも、お尻がしっくりこない 、
背中が背面の一部(突起部など)に当たって大袈裟に言えば痛い 、
という椅子は意外にも多くありました。。
結局は、、ほどほどの座り心地の椅子は多くありましたので、決め手は、、
「デザイン」です
今回は、、
愛知県知多市の御客様さま、、ご注文を有り難うございました。。
2人用の総本革張りソファですので高価だったでしょうか。背面裏にも継ぎ目があります。
本革の傷みがひどい ので張り替えて欲しいというのは解りますが、、
座り心地が非常~に気に入っているので、ここは変えて欲しくはない
という強いご要望がありました。。
愛知県が拠点の某有名家具メーカー等のソファも家具店で座りまくってきた、とのこと、、
でも、しっくりくるソファが皆無だったそうで 、
良いソファは沢山あったはずなのに、と思いましたが、、手ごわい、、
とはいっても「多少はへたった」感じはあるそうで、、
その感触を「変えないで、でもへたりは直して欲しい」というのは 、ちょっと 、、
というのも、この見た目だと、「それなりに中身も傷んでいる」、
というのが我々の見立てになります。。
いつも通りに張り替える過程でクッション材を修繕すると、
張り替え前(傷んでいる状態)よりも多少なり硬くなります。
バネ.スプリングを直したり、傷んだウレタンゴム等を補修.補強.交換するので当然です。。
よく言えば改善でして、それが御客様に満足されます。
そんなことよりも、今までの100%のお御客様が、
クッション性が改善(多少なり硬くなる)されて大喜び、見た目は新品!?
で満足されたわけで、座り心地にこだわって御依頼されたお客様は皆無だったのです。。
クッション性はへたりが直れば良くて(直し方をしっかり説明しますが 、、)
張地の選定に時間をかけるお客様は非情に多いのです。。
長いと1時間も、、更に帰宅してからも検討して後日連絡、、とか、、
ですから、我々の感覚としては、御客様は
「座り心地は概ね改善されて、何よりも見た目が大事 」だと思ってます。。
今回の御客様に、「他の御客様の座り心地の依頼方法は?」と聞かれたので、
上記の話をしたら非常に驚かれました。。
実は私も、冒頭に書いたように椅子を見た目一番で選んだわけです。。
つまり、椅子やソファは座り心地が大事なようで(各メーカーはしのぎを削ってますが)、
実は買う側の潜在的な優先順位は「デザイン、見た目」なんですね。。
これは私の長~い経験からの実感です。。
結果、メール等で幾度も説明やりとりして「ご要望通りにならない可能性」をご了解の上、
ご注文を受けました。。
それでは、このリビングソファを張り替えます。。
分解してはがして、問題の座はというと、ウェービングベルトが傷んでいるというか、
伸縮性が悪くなって伸びきっています。。厚めのウレタンゴムはさほどでもない。。
職人さんと熟慮の上、「ウェービングベルトは替えるぞ」となり、取り除きます。
おそらく、「これだけでご要望に近くなる」という見解に達しました。
次に、いつもの通り面取りして木枠のエッジを滑らかにします。。
ウェービングベルトを当初よりも多めに張ります。。
ウレタンゴムはへたりの強い片方だけを少し補強して元に戻しました 。
ここからは、この類のソファのいつも通りの作業になります。。
はがした張地の縫製をほどいて型紙を作り、これを繰り返して型紙を作り続けます、、
型紙を使って裁断、縫製、張り込みまして、座面が完成
続いて、大変な作業となる背面表~背面裏~両肘が繫がったカバーを作ります。。
はがした張地の縫製をほどいて型紙を作ります。。
これを座面よりずっと多く繰り返して型紙を作り続けます た~いへん
、、
背面裏~両肘外側が出来ました。。
更に進めます、、
だんだんとカバーが大きくなってきました。繫がりを確認しながら、、、
ようやく出来上がったカバーにクッション材を入れ込んで、フレームに被せて、、
張り込んでいきます、、、間もなく完成。。
今回の型紙です。この1台の張り替えにこれだけが要るのです、、
完成しました。
上質なミディアムブラウンのソフトレザーです。
肝心な座り心地は?というと、大変に満足して頂けましたッ 。とさっ
お問い合わせは 竹永椅子店 まで
御見積もり御希望の方は、先ずはお写真でも送って下さい。
送り方はホームページの お問い合わせ ページを見てくださいネ。。
お近くであれば1脚だけでも見せに来て下さい。。
その際は事前に必ずお電話を~。。