KIEV 5の距離計調整 | foto-poohのブログ 写真と模型を愛する人へ

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レンジファインダーのKIEVは基本的にCONTAX IIやⅢを元に作られているので、距離計が狂うことはほとんどありません。ライカと違い、長い棒状のプリズムで繋がっているのでカメラを落下させてプリズムが折れたりしなければ簡単には狂わないわけです。ところがキエフ5だけは違います。キエフ5は外観を見ただけでもわかりますが、ファインダー部が他のキエフとは大きく異なります。それは見ただけでわかるように採光式フレームを採用しているので、コンタックス式のファインダー構造ではできなかったわけです。そこで距離計も他のキエフより狂うことが多くなります。ただ構造が一般的になった結果、調整も簡単です。ただバルナックライカのように外から簡単にはできません。それでもネジを4本外せばできます。まずファインダー周りのカバーを外します。これは他のキエフのようにエプロン部とは分離しているので簡単に外れます。



そしてダイアル式のレンズを回せば上下の調整、露出計のプラスチックに下に左右の調整ネジがあります。



ただセレンからのコードを切らないようのしなければなりません。バルナックライカとは調整場所が逆です。上下調整ダイアルはそばにある固定ネジを緩めてから回して、上下があったら必ず固定ネジを閉めないと使っているうちにまたずれてしまいます。ちなみのこのカメラはパララックス補正機構が入っていて、50と85のフレームが出ています。ファインダー内いっぱいでほぼ35mmの枠に相当します。つまり35/50/85を使う場合にはカメラ単体でことが済みます。レバー巻き上げですが、通常のキエフのようにシャッターダイアルを回しても巻き上げはできます。これだけ進歩した近代的なコンタックス型カメラですが、下半分は元のキエフのままで、上半身をキャノン7に近いものにして近代化させ合体させたハイブリッドカメラです。私が一番驚いたのがフィルムカウンターです。なぜか露出計の針が出る窓の中に同居しているのです。またシャッターボタンもカメラの上面で一番出っ張っているのでうっかりするとレリーズしてしまいそうですが、ストロークが長いので簡単には切れそうもありません。デザインはともかく、操作している限りではコンタックス型カメラの中で一番写しやすそうです。