My Dear 1話から読む方はこちらから
気がついたら私はソファーの上で寝てしまっていた。時計を見ると夜中の2時。
テーブルの上に置きっぱなしになってた空いたビール缶を不燃物のごみ箱に放り投げて
私は寝室へと向かった。
変な時間から寝てしまったからなかなか寝付けない。ベットの上で何回か寝がえりをうってから
1時間で私は寝る事を諦めた。…。3時か。起きるには早すぎるしな。
そう言えば携帯を充電器に置いてなかった。バックから携帯を取り出すとLINEにメッセージが
届いてるランプが点いていた。誰だろうって思ったら賢治からだった。
『電話くれた?着信履歴が残ってたんだけど。電話したけど出ないから寝たのかよ。
起きたら何時でもいいから電話くれよな。』
何時でもいいからって…。今、夜中の3時だけどいいのかな。さすがの賢治でも寝てるだろう。
LINEで返事を送ろうと思ったらまたLINEにメッセージが入った。相手はやっぱり賢治。
『やっぱ寝てんのか?俺も明日早いからもう寝るけど。明日は昼からオフだから飯でも食おうぜ』
今、LINEにメッセージが届くって事はまだ起きてるって事だよね。電話してみよう。
何回かコールをしてみたけど賢治は電話に出ない。寝ちゃったのかな。
諦めて電話を切ろうとしたら賢治の慌てた声が携帯の奥から聞こえてきた。
「もしもし?俺。」
「ごめん、こんな時間に。私、変な時間に寝ちゃったみたい。」
「いいよ、俺も奈々子からの電話、生放送中で出れなかったし。それよりかさ明日、午後から
オフだから飯でもどう?」
ランチを一緒に食べたりしたらまた神木さんに何か言われるだろうな。辞めといた方がいい様な
気がする。
「ごめん。明日は会議が入ってるから何時にランチに出れるかとかわかんないの。」
確かに明日は午前中から会議が入っていたし、下手したらランチをしながら
会議が続きそうな予定は入っていた。
「じゃぁさ、夜は?」
「仕事が何時に終わるかわかんないわよ。」
「大丈夫。午後からまるまるオフだから。うち来いよ。明後日って言うかもう明日だな。
明日は会社休みだろ?泊まってけよ。」
いいけど…。気が進まない。また芸能記者の人達に囲まれるかもしれないんだもん。
私が黙っていると賢治が不審そうな声で、
「なんか夜も予定入ってんのかよ?」
って聞いて来た。予定はないけど記者に囲まれるのがヤダ。その事を正直に賢治に伝えると
凄い事を言ってくれちゃってる。呆れて二の次の言葉が見つからなかった。
「じゃぁ、いっその事一緒に住む?」
なんで考えなしにそんな事が言えるんだろう。事務所への許可とか考えないのかな。
それに一緒に住むって事は…。結婚を考えての事なのだろうか。