My Dear 1話から読む方はこちらから
仕事も一通り終わり、昼ご飯を食べに行こうと財布とコートを持った時携帯が入った。
誰だろう、こんな時間に。液晶画面に表示されていたのは賢治の名前だった。
「何?」
「『何?』って一言だけかよ。冷て~な。もうそろそろ昼飯だろ。
今近所にいるんだ。一緒にどう?」
呆れた。あのツイッターの事知らないのかしら。
「そんな悠長な事言ってらんないでしょ。
ツイッターで私達の事拡散されてるの知らないの?」
「知ってる、知ってる。光さんに教えてもらった。」
分かってるならちょっとは自重して欲しい。
「だったら昼ご飯を一緒になんて出来ないでしょ。ちょっとは周りの視線を考えて。」
「そんな事気にしてたらやってらんない。」
「私は気になるの。じゃぁね。」
賢治の返事も聞かずに私は携帯を切った。言い過ぎたかな。でもあれ位言わないと
賢治はわかんないからいいよね。その時後ろから声が聞こえてきた。神木さんだ。
「いいわよねぇ。彼氏からのお昼のランチのお誘い。
まるで見計らった様にラブコールですか。」
嫌味を言う人ってそういう事に労力を使わないと気が済まないのかな。
私は神木さんを無視して外に出た。外は寒くってマフラーもしてくれば良かった。
どこの店にしようかと迷っていたら思いもよらない人から声をかけられた。
それはTakuyaさんだった。