My Dear  39話 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

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会社も終了時間になり帰り支度をしていたら賢治からメールが入ってる事に気がついた

「今日はライブのリハが早く終わるんだ。うちに行ってもいい?」

携帯を見るとそのメールが来ていたのは14:32だった

もしかしたら賢治はもう私のマンションで待ってるかもしれない

私は帰り支度をして急いで自宅に帰った

思った通り賢治は私のマンションの部屋の前で待っていた

「来るなら来るって言ってよ」

私は鍵を開けながら賢治に文句を言った

「メールは送っただろ」

「私の部屋の前にいつまでもいられたら私達が付き合ってるのがバレちゃうでしょ」

私は寝室で普段着に着替えると私と賢治の為にコーヒーを入れた

「はい、コーヒー。それよりどの位うちの前にいたの?」

「4時頃からかな」

「だったら近所の喫茶店にでもいて待ってたら良かったのに」

私は会社では吸わない煙草を出して火をつけた

「奈々子さ、最近Takuyaとなんかあった?」

「何で?」

「最近Takuyaの奴がやたらと奈々子の事を話してるんだ」

そう言えばあの最悪な食事会の帰り会ったんだっけ

「こないだ食事したでしょ?その帰りに偶然会ったの。それ以来連絡も取ってないよ」

「ふ~ん」

賢治はコーヒーを一口飲むと

「明日はリハーサルないんだ。今日、泊まっていってもいい?」

「なんでリハーサルが明日ないからって私のうちに泊まるのよ」

「ほら、俺達って付き合ってるって言ってもカップルらしい事してないだろ

たまには一晩話してもいいと思うんだけど。明日は奈々子も会社休みだろ

昼過ぎまで寝てぐ~たらしてようぜ」

「でも…。」

私が躊躇してると

「今俺のマンション前はジャーナリストでいっぱいなんだ

こないだ彼女います宣言したから。だから帰りにくいんだよ」

だったら彼女いない様にすればよかったのに

最初はワインを開けて簡単なつまみを作って他愛もない話をしてた

それがいつの間にか二人してベットに入っていて

目が覚めた時には私は服を着てなかった

飲み過ぎてまさか賢治とお酒の勢いでエッチしちゃったのかな

最初は戸惑ったけど隣で寝ている賢治を見てると

まぁいいかって思っちゃった

一応、付き合ってるんだもんね