今日は正也と購買で会った。
今朝はお母さんはお弁当を作る気にもなれなかったんだよね。
しょうがないよ。あんな事があったんだから。
「正也、私今日も寄るけどちょっと早めに帰るね。」
「なんかあったのか?昨日は守とバタバタ帰ったし。」
「ちょっとね。でもいつかはちゃんと話すから。
ね、それよりも真吾達と一緒に昼ご飯食べるから一緒に食べない?」
「…。いいよ。」
私達4人はグラウンドに出て皆でご飯を食べた。
「どうだ?こっちの学校に来てやってけそうか?」
真吾が購買で買った焼きそばパンとサンドイッチを食べながら聞いて来た。
「うん、大丈夫だと思う。日本史の先生がつまんなかったのが残念だけど。」
「今日も守に送ってもらうんだろ?」
「そのつもり。でもちょっと早く帰るから。」
私はさっき正也に言った言葉を真吾にも言った。
「そうなのか?昨日も守とバタバタ帰ったし、何かあったのか?」
これも正也から同じ事を聞かれた。
私は正也に答えたのと同じ様に答えた。
「ちょっとね。でもいつかは話すから。」
そんな話をしてたら私の携帯にメールが入った。
相手は三浦さんだった。何だろう。
『大原さんへ
私も転校する事にしました。あまりにも男子のレベルが低いから
もうついていけない。残りの一人も転校しようかなぁって言ってます
これで元の男子校になっちゃうけどね
紅茶フェアの連絡が来たら、電話下さい。
楽しみにしてるね。
三浦 桜』
「誰から?」
「前の学校で仲良くなった三浦さん。ほら前にも一回正也ん家に来たでしょ?
三浦さんも転校するみたい。あと一人の女子も転校を考えてるみたいだから
これで元の男子校になっちゃう。」
「元男子校を共学にするのが無理があったんだよ。
しばらくあの学校は男子校だろうな。」
真吾が早くも焼きそばパンとサンドイッチをたいらげて、グラウンドに寝っころがった。
私も購買で買ったジャムパンを頬張りながら、
「そうだね。やっぱり男子校だったとこは女子用のトイレとか着替える部屋が少ないから
当分は男子校だろうね。」
昼休み時間が終わってそれぞれの教室に戻る時、私は正也に、
「妙子さんにありがとうって言っといて。」
「自分で言えばいいじゃないか。」
「もちろんそのつもりだけど、もしかしたら今日は仕事でいないかもしれないでしょ?
居なかったら言っといてってだけ。それを言ってくれたら妙子さんは何の事か分かるから。」
「分かった。」
正也は教室に入るとまた中国史の本を読んでいた。
その正也を正也のクラスの女の子達はまるでアイドルを見るみたいに見てた。
正也のどこがいいんだろう。