幼馴染み 57話 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

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正也と守と動物園に行ったあと、井上君に誘われてるのを考えた。


守は、井上君の事『いい奴だと思う』って言ってたから一回位付き合ってみようかな。


学校に行ったら、井上君が話しかけてきた。


「こないだ誘った時、断れただろ?一回位遊びに行こうぜ。」


少し考えてから、


「いいよ。」


井上君はガッツポーズをして、


「やったね。」


と喜んでいた。クラスメートも、


「とうとう大原も井上の粘りに折れたか。」


「このまま本当に付き合うんじゃねぇの?」


とか言ってたけど、一緒に遊びに行ったらどんな感じかと思って遊びに行くだけなんだけどな。


別に付き合う訳じゃないのに。


「いつ、行く?」


「いつでもいいよ。」


「じゃぁ…。今週の日曜日に大原がいつも降りてる駅に11時に待ち合わせしようぜ。」


「分かった。」


…。いったいどこに行くんだろう。


真吾達に言ったらからかわれるだろうな。この事は黙ってよう。


今日は日本史の授業がなかったから面白くなかった。


でも山田先生に聞きたい事があったから職員室に行った。


「山田先生、ちょっと日本史の事でおしえてもらいたい事があるんですけどいいですか?」


「構わないよ。」


「織田 信長の事なんですけど、信長は本能寺の変で49歳で亡くなったって習いましたけど


本当はどこかに逃げたって説もありますよね。」


「そうだね。」


「もし亡くなってなかったらどこに逃げたんでしょう。」


「信長の嫡男で信忠は知ってるかい?」


「はい。」


「そこが信忠が妙覚寺にいたんだ。そこが本能寺に一番近いからね。


そこに脱出したって説もあるんだ。


まぁ遺体が発見されてないから本当はわからないけどね。


結局、謀反を起こした明智 光秀は3日後に豊臣 秀吉に倒されたからその説も怪しいけど。」


「もし、信長が生きてたら歴史は変わってたんでしょうか。」


「そうだね。キリスト教も認めてた人だし、鎖国はもしかしたらなかったかもしれない。


日本の進化も進んでただろうね。」


「…。人一人の歴史で色んな事が変わるんですね。」


「それが日本史の面白い所だよ。大原はそういう所が好きなんだろ?」


「はい。ありがとうございました。また疑問に思った事を聞きにきてもいいですか?」


「僕もこれだけ日本史に興味がある生徒がいると楽しいからいつでもおいで。」


私は職員室を出て、帰ろうとしたら井上君が校門で待っていた。


「なぁ、こないだ会ったお前の男友達ん家に行ってもいい?」


「来てもつまらないよ。ほとんど私達の話ばっかりだから。」


「お前らがどんな話をしてるか聞いてみたいんだ。」


本当は私達のテリトリーだったから来て欲しくなかったけど三人とも井上君に興味を示していたから


一緒に正也ん家に行く事にした。


…。正也、井上君が来てどう思うんだろう。