私の彼、紹介します 40話 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

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とうとう、彰君が辞める日が来てしまった。


前々から覚悟してたけど、やっぱり寂しいし不安。


何故夕方からするのに「朝礼」って言うのかは分からない「朝礼」の時、高杉さんが、


「本日をもって柳田君には退職してもらいます。彼が抜けると個室をご利用されるお客様が


減るかもしれませんが柳沢君の様に接客して個室のお客様が減らない様努力してください。


それはテーブル席のお客様にも言える事です。」


堺さんは手を挙げて発言を求めた。


「送別会とはしないんですか?」


「私は参加しませんが、みなさんがしたいと言うならどうぞ。」


あくまでも冷たい人なんだなぁ…。


送別会に位出てあげてもいいのに。彰君のお蔭でお客様のリピーター率が上がったのに。


朝礼が終わってから、いつもの報告会をする個室から出ると、


「せっかくだから、送別会はしてやろうぜ。」


「店どうする?」


「いつもの所でいいんじゃないの?」


皆は送別会をしてくれるみたい。もちろん私も参加。


夜の時間の開店まで時間があったから、皆と話し合って堺さんと木本さんが幹事をする事になった。



店も閉店して皆は堺さんが準備してくれたレストランに行った。


私はてっきり居酒屋ですると思ってた。


貸し切りにしてくれてたみたいで小さなイタリアンの店はメンバーでいっぱいだった


マスターらしき人が堺さんに聞いていた。


「どうしたの?貸し切りにまでして。」


「柳田君が今日で辞めるんです。その送別会。」


「辞めちゃうの?」


今度は彰君の方を見た。


「えぇ、他のホテルに転職する事になりました。」


「柳沢君は人気あったでしょ、辞めるなんてもったいないよ。」


「もっとしっかりとしたウェイターになりんで。」


「残念だなぁ。でもたまにここにも寄ってね。」


「はい。」