Tomorrow is another day 第2章 始めからの方はこちらから
1週間後、中島は退院した。
退院の時、麻子が付き添った。
中島の部屋に戻ると部屋は散々たるものだった。
「とにかく、掃除をしましょうか。」
「その前にドリアが食いたい。」
「こんなに汚いところで食べても美味しくないでしょ。」
「判ったよ。」
二人がかりで掃除を始めたら、夕方近くに優人も訪ねて来た。
「わっ、すっごい部屋。」
「そうなのよ。あとは洗濯物もしなきゃいけないし。食事の準備もあるし。」
「じゃぁ、掃除は僕が手伝うから麻子さんは洗濯とか食事の準備をしちゃって。」
「ありがとう。」
男同士で掃除をしていたが、優人の方が手際が良かった。
「中島さん、休んでないで手を動かして下さい。」
「一服だけさせてくれよ。」
優人は腰に手を当てて、
「しょうがないですね。1本だけですよ。」
「悪いな。」
二人のやり取りを見ていた麻子は何故ここまで優人と中島が上手く会話ができているのか
わからなかった。
最近まで麻子をめぐって、争っていた二人なのに。
もしかしたら、麻子を通して男性陣で友情が生まれたのかもしれない。