Tomorrow is another day 第2章 始めからの方はこちらから
自宅マンションに帰って二人でこの事を話していたら、優人の携帯が鳴った。
「中島さんだ。どうしたんだろう。」
不思議そうに思いながらも電話に出る。
「もしもし。」
「あぁ、俺。中島だけど。」
「どうしたんですか?」
「うちの元嫁があんたらに何かしただろう。」
中島にはこの事を話していなかったので何故知っているのだろうと思った。
「どうして知ってるんですか?」
「こないだ、連絡があったんだ。自分は離婚したけど、麻子が結婚するのが許せないって。
あいつの性格の事だから何かしただろうと思ってさ。」
「えぇ、確かにちょっと迷惑な事はされました。」
「すまんな。俺のせいで。」
「中島さんだけのせいじゃないですよ。僕達も悪かったんですから。」
「麻子はどうしてる?」
「最初は動揺してましたが、二人で話し合ってあなたとの事や、僕がした事を一生忘れないで
一緒に生きて行こうって話ました。」
「そっか。じゃぁ、麻子によろしく言っといてくれ。」
「代わらなくていいんですか?」
しばらく中島は黙っていたが、電話の向こうでため息をしたのが判った。
「やめとくよ。俺も未練タラタラになるし。」
そう言うと電話を切ってしまった。
「誰?」
「中島さん。中島さんは奧さんがした事を感づいてたみたいだよ。謝っててた。」
「そう。」