Tomorrow is another day 第2章 始めからの方はこちらから
それから、1ヶ月しても2ヶ月しても千夏からの嫌がらせはなくなった。
中島の話によると、千夏が付き合っていた男性の実家、群馬方面へ引っ越したらしい。
それからというもの、優人も麻子も結婚式の準備で忙しくなった。
結婚式の招待状を作ったり、麻子のウェディングドレスを選んだりとしていた。
だが、その時間は幸せになるための一歩だったので苦痛には感じず
その時間すら幸せだった。
麻子がウェディングドレスを選んだは結局、優人のウェディングサロンだった。
すでに真亜子は退職していたので、社割が効くところがいいと優人が提案したのだった。
何着か試着したが、最後に決めたのはマーメイドタイプの物だった、
肩が出ており、体のラインがはっきり判る物だったが、麻子にはぴったりだった。
その姿を見た優人は
「凄く似合ってるよ。もうこのまま式場へ行きたい位だよ。」
「ありがとう。優人さんのは誰が決めるの?自分で決めるの?」
「お客様のを選ぶのは抵抗がなかったけど、自分のとなると判らないから
加藤さんに選んでもらうよ。」
結婚式の招待状を出すリストを作っていた時、中島を呼ぶか麻子は悩んだ。
だが、中島も麻子とやり直してかった想いがあるので、それは辞めておいた。
式はごく身内だけで行う事にした。
両家の両親と、優人と親しかった友人数人。
麻子の職場の編集長と大学時代の数少ない女友達だけで済ませ
全員で10名程だった。