Tomorrow is another day 41話 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

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夕食は何にしようかとスーパーで食品を見ていたら


(そう言えば、優人さん。煮物が好きだったな)


煮物の食材を買って終わりかと思ったら、優人の部屋にはみりんも料理酒もなかったと


思い出して、調味料類も見て回った。


買い物も済ませマンションまで帰ろうとしたら、後ろから声をかけられた。


『彼』だった。まさかこんなところで会うなんて思ってもいなかった。


『彼』の方もびっくりしてたらしい。


お互いにどう話しかけようかと迷っていたら、次は優人から声をかけたられた。


「あっ、麻子さん。ちょうど僕も帰ってきたんだ。ごめんね。夕食の支度を頼んで。」


「…優人さん。」


麻子の反応が遅かったので心配気に、


「どうしたの?」


「ううん、なんでもない。早く帰ってご飯作らなきゃ。」


二人で帰ろうとしたら『彼』の方から話しかけてきた。


「麻子、久しぶり。元気?」


「…うん。」


『彼』から『麻子』と呼び捨てにしていたので気になったのか


「麻子さん、こちらの方。知り合い?」


「前の職場で同僚だった中島さん。会うのは本当に久しぶりでびっくりしちゃって。」